〜SUMMER NIGHT〜





ミーンミンミンミーン・・・ミーソ・・・



陣「あっちぃ・・・」

鈴駒「ホント・・・もう何だか溶けてスライムになりそうなぐらい暑いんですけど・・・」

死「夜なのに蝉が鳴いてるし・・・」

鈴木「ああ・・・この灼熱の如き太陽の光を浴びて火照った私・・・何と美しい!!」

死「暑苦しい奴が暑苦しい事言うな・・・無駄に暑くなる・・・」

酎「ああ!もう耐えらんねぇ!どうにかして涼しくなんねぇのかよ!!」

鈴駒「手始めにその頭つるっぱにしたら?かなり涼しくなると思うよ。見た目的には。」

酎「周りの温度が下がらなきゃ何の意味もねぇだろ。俺の髪がなくなるっつーデメリットだけで。」

陣「死々若もこんな暑い時によく着物で平気だべなー。」

死「仕方ないだろ、こういうのしか無いんだからな。」

鈴木「無くは無いだろ。私が一生懸命服作ってやっても一度も袖すら通しもしないし。」

死「誰が着るかあんなワケの分からない装飾がごちゃごちゃ付いた服。」

鈴木「フリルだフリル。可愛いんだぞv」

死「なら自分で着てろ。暑いんだからくだらない事を話させるな。」

凍「大丈夫かお前等・・・まぁ、そうめんあれだけ食べられれば心配ないと思うが・・・」←朝・昼・晩そうめん

陣「なぁ、凍矢〜。暑くて蒸発しそうだべ〜。どっか涼しいトコ行きてぇだよ〜。」

凍「そうは言ってもこの夏やたらアイスやらジュースやら酒やら出費がかさんだからな・・・」

陣「酎飲み過ぎだべ〜・・・」

酎「オメェだってアイス食い過ぎだろ・・・」

鈴駒「とりあえずテレビでもつけて気紛らわそうか・・・ぽちっとな。」






蔵『ご覧下さい、この灼熱の世界と化す砂漠のど真ん中でこたつに入って鍋焼きうどんをすする黄泉を!

おいしそうですね〜v』

黄『何故こんな所で鍋焼きうどんを食さねばならんのだ・・・』

蔵『何故ってこの番組は世界の景勝地で日本食を堪能すると言う趣旨の元に構成される番組なんですから。

世界のいろいろな国々に、日本の食文化を伝えるのです。暑い時は熱いモノを食べる!夏の基本でしょう?』

黄『コレは暑い時にじゃなくて暑い所でだろ!』

蔵『ホラホラ、早く食べないと冷めちゃいますよ?あっ、コレすごい辛い七味だそうで、よかったら丸ごとどうぞ?』

『冷めるか!!それでもっているか!!』

蔵『CMの後は』






酎「チャンネル変えろチャンネル!!」

蔵『あっ、ダメですよ、チャンネルはそ・の・ま・まv』

酎「うるへぇ!!鈴駒!涼しそうなチャンネルに変えろ!」

凍「と言うか何故あいつらがテレビに出てるんだ・・・?」

鈴駒「涼しそうなチャンネルって意味わかんないけど・・・じゃあココは?ぽちっと。」






小『どうもーv司会・実況・アナウンスと言えばこの私!小兎がお送りする『今週のやばいグルメ!!』略して

『やばグル』の時間です!

今日はあの浦飯選手のラーメン店にお邪魔しております!早速ですが、浦飯選手、何でも一風変わったラーメンが あると聞いて来たんですが?』

幽『おうよっ!この夏のラーメン商戦に新風を巻き起こしてやろうと思って他の奴には簡単に真似出来ない

新作ラーメンを開発したぜ!』

小『なるほどー、してそのラーメンとはどのようなラーメンなのでしょうか?』

幽『ズバリ!飛影の技術協力と躯の協賛によって誕生したその名も『黒龍波ラーメン』!!』

小『おお!ネーミングはいかにもそのままと言った感じですが、このラーメンの特徴は何なんでしょうか!?』

幽『売りは飛影提供の黒龍波でじっくり薫製させた特製チャーシュー!』

小『おお!!てっきり炭だと思っていたコレが薫製させすぎたチャーシューなのですね!!』

飛『ふっ・・・コレが本当の炭火焼きだ・・・』

小『おお!!ラーメンに炭そのものが入ってるのはどうかと思いますがコレが黒龍波ラーメンの味なのですね!』

幽『それだけじゃねぇぜ!この器も飛影の黒龍波で焼いた特製の器だ!!』

躯『黒龍波の温度にも耐えられる特別な窯で焼き上げた特注品だ。この器から発せられる溶岩をも溶かす高温の熱により

半永久的にラーメンを冷まさせない事を実現させた。』

小『なるほど〜、それはいつまでもゆっくり熱いラーメンを食べたいというスローフードな方にも最適ですね。

しかしー、猫舌の方はどうすれば・・・』

飛『ふん、心配無用だ。そう言う奴には溶岩程度の温度に設定できる器も用意してある。』

小『なるほどー、至れり尽くせり様な拷問の様なサービスというワケですね!』

躯『ちなみに試験的に黄泉に試食させてみたが、あまりの旨さに奴は言葉にもならない程このラーメンに満足した様だった。』

小『ちなみにこのラーメンを完食すると蔵馬選手特製の薬草ラーメンへと駒を進める事が出来るそうです!夏の肝試しに皆様 是非挑戦してみては?』






陣「どうせならかき氷とかアイスとか冷たい系やってほしいだべ・・・」

死「誰が食べに行くんだあんなモン・・・」

凍「道理で黄泉の唇が腫れてると思ったら・・・」

鈴駒「まぁ食べても食べなくても危険と言う事で。じゃあこっちは?ぽちっと。」






桑『雪菜さーん!今日はアレですよ、水族館に来ちゃいましたよ!』

雪『うわー、いろんなお魚がいるんですねー。』


陣「へぇ、アレが水族館だべかー。行ってみたいべ。」

鈴駒「確かにあそこなら涼しいね。」

凍「ああ・・・財布もな・・・」

死「やはり六人分の出費は痛いか・・・」


桑『見て下さい雪菜さん!あそこのマグロ!刺身にしたら美味いっすよ!』

雪『栄吉さんにも見せてあげたいですね。』


陣「あっ!マグロ!!うまそうだべ〜vv」

酎「そういや最近刺身食ってねぇな。おっ!あっちのアジ!寿司にして一杯やりてぇな〜vv」

鈴木「おっ!あそこのウニ飛影に似てるな。」

鈴駒「ちょっと!アレ水槽だからね!生け簀(いけす)じゃないからね!そんなお寿司屋さんのお品書き見るような目で

お魚さん達見ないで!!」


桑『何ならこのマグロを栄吉のおみやげにしちゃいましょう!ちょっと俺取ってきます!』


鈴駒「取るなー!!」


雪『ダメです和真さん!釣り竿持ってきてません!!』


鈴駒「問題はそこなの!?」

陣「なぁなぁ、いくら泳いでねぇかないくら!」

鈴駒「いくらちゃんは卵だから泳がないんじゃないかな・・・」

凍「産直で安く売ってないかな・・・」

鈴駒「あのね、あそこは水族館なの!!築地市場じゃないの!お買い求めにはなれないの!」

死「すでに観賞用ではなく賞味用として認識されているな。」

鈴木「お!イルカ!」

鈴駒「悠々お泳いでて気持ちよさそうだね〜。」

鈴木「私などまさにイルカに乗った少年!」

死「誰が少年だ誰が。」

鈴木「おっと、うっかり少年の上に『美』を付けるのを忘れていたよ!」

鈴駒「アホかい。」

死「少年じゃなくて中年だろ。」

鈴木「バカを言え!中年は酎だろ!私はバリバリのヤングメンだ!!」

酎「勝手に人を中年扱いすんじゃねぇよ!心はあの日の少年のままなんだよ!」

鈴駒「勝手って言うか自動的に中年に分類されると思うけど、少年があんなに酒飲むかっての。」

凍「よく考えたら酎にも少年時代があったんだな・・・」

陣「想像できねぇべ。」

死「したくもない。」

鈴木「無意味だな。」

鈴駒「生まれた時からこうなんじゃないの?」

酎「オメェ等だっていつかこうなんだよ!!」

鈴木「そんなの嫌だあああああああ!!」

死「やかましい!」

鈴駒「でもやっぱりヤダよ・・・オイラも酎みたいにヒゲとか濃くなったりすんのかな・・・」

鈴木「鈴駒、お前はまだ大丈夫だ。なんてったってヒゲどころかあそこの毛・・・」

斬!!

死「下らない事を言ってるから暑くなるんだ!さっさとテレビを消せ!俺はもう寝る!」

凍「死々若・・・あんまり怒ると体温が・・・」

陣「む〜、今日も熱帯夜だべ〜。」








プーン・・・

陣「うー・・・蚊がいるべ・・・」

凍「夏だからな・・・」

陣「でもオラ暑くても凍矢にくっついて寝れば冷たくて気持ちいいべ〜vv」

凍「今日だけだからな・・・」

陣「そう言って昨日もこうやって寝たんだけどな。」

凍「お前が勝手に入ってきたんだろ・・・俺はいいとは一言も言ってないぞ?」

陣「でも嫌だっても言わなかったべ?」

凍「・・・・・さっさと寝ろ・・・」

陣「ん・・・」








プーン・・・

鈴木「むっ・・・若く美しい私の生き血を求めて吸血鬼が入ってきたな・・・」

死「いっそ全部吸ってもらえ・・・血液も脳味噌も。」

鈴木「死々若寝てる場合ではないぞ!このまま体を許してはいかん!」

死「お前の血吸ったらどっか行くだろ・・・」

鈴木「こら!ちゃんとお前も戦え!自分の身は自分で守らねばならんぞ!」

死「蚊ごときに本気になるな・・・」

鈴木「まったくお前という奴は・・・あっ!死々若の首に蚊が!!」

死「ん・・・どこだ・・・?」

鈴木「あ〜あ、そんなにチューチュー吸って!私だってそんなにチューチュー吸ったこと無いのに!!」

斬!!!

プーン・・・

鈴駒「ああ・・・ただでさえ気温と隣で寝てる奴で寝苦しいってのに・・・蚊までオイラの眠りを妨げるのね・・・」

酎「ったく、夜に勝手に入ってくるなんざ不法侵入もいいトコだぜ。」

鈴駒「蚊がインターホン鳴らすのもどうかと思うけどね・・・よっ!ああ、ダメだ逃がしちゃった。」

プーン・・・バシッ

酎「いってぇな〜!!何しやがんだ鈴駒!」

鈴駒「お前の頭に蚊が止まったんだよ!」

酎「ったく、人の頭ぶったたいておいて逃がしてんじゃねぇよ!」

鈴駒「仕方ないだろ、逃がしちゃったモノは・・・」

プーン・・・

酎「しゃらくせぇ!こうなったら俺の屁を一発お見舞いしてやるぜ!!」

鈴駒「ちょっ、止めろよ!蚊だけじゃなくてオイラまでここに居られなくなるだろ!」

酎「もうどうにも止まらない!!」

鈴駒「いやあああああ!!」








凍「陣・・・あんまりくっつくなと言ってるだろ・・・」

陣「だってこんくらいくっつかないと暑くて寝られないだべ・・・ホントは服脱いでくっつきたいんだけどな・・・」

凍「何馬鹿言ってる・・・どんなに暑くてもちゃんとシャツを着ないと寝冷えするぞ・・・」

陣「今日だけ・・・マジで暑いんだって・・・」

凍「・・・本当に今日だけだからな・・・」


スパンっ!!


鈴駒「お願い凍矢ここで寝かして〜!」

凍「うっ・・・!」

死「俺もだ・・・部屋を蚊に襲撃された・・・」

鈴木「私は死々若に襲撃された!!」

酎「大体俺達の扇風機とクーラーが一緒に寝てんじゃねぇよ!」

凍「誰がクーラーだ!ここは六畳しか無いんだぞ!?六人なんて寝られないぞ!?」

鈴木「酎!お前一人体のでかさ+寝相の悪さの範囲で三人分の面積取るんだから遠慮しろ!」

酎「オメェだってその髪がツンツン当たってこしょばいんだよ!オメェが遠慮しやがれ!」

死「どっこいどっこいだ!お前等二人とも出て行け!そうしたら丁度良くなる!」

酎「オメェこそその触覚は何なんだよ!チクチクするっつーの!!」

死「お前の髪型に言われたくない!」

陣「ああもう!凍矢はオラのだべ!みんなちゃんと自分の部屋で寝るだべ!」

鈴駒「違うよ!凍矢はみんなのものでしょ!」

酎「凍矢は俺達のために!俺達は俺達のために!!」

凍「お前等・・・全員凍れ。」

陣「げっ・・・凍矢本気だべか!?」

鈴駒「タンマ!静かにするから!」

酎「俺も寝屁控えるから!!」

死「鈴木!貴様が静かにしないから!」

鈴木「お前だって騒いでたろうが!!」

凍「問答無用だ!!」

ゴオオオオオオオオオ・・・(絶対零度)

凍「朝になったら解凍してやる・・・大体大の男がコレくらいの温度で騒ぐなと言うのに・・・たかだか

42℃くらいで・・・」









この夏は自分の住んでる地域が暑さの記録をいろいろ塗り替えたようです。たまの真夏日はいいんですけど、

何日も続くのはちょっと奥さんって感じでしたね。

長い間小説書いて無くて申し訳ありませんでした・・・!!(コソコソ)