『中学生日誌〜学生はつらいよ〜』 四時間目


キーンコーン とんがりコーン!




鈴駒「・・・もうチャイムに突っ込むのも疲れたね。」

死「どうして普通のチャイムを鳴らさんのだこの校舎は・・・!」

ガラッ

凍「起立、礼、教卓の上で教師が着脱するな!!

鈴木「むっ!何を言う!理科室では白衣を着るのが正装なのだ!」

鈴駒「じゃなくて!!何で一式ここで着替えるのさ!!」

鈴木「サービスだ!!」

死「嫌がらせにしか見えん。」

鈴駒「でなけりゃ呪いの儀式だよ。」

飛「大体、貴様さっきの授業に生徒として参加してたのに何故教師になっている。」

陣「あれ?そういえば数学の時間鈴木いたべ。」

鈴木「そんな昔の事はFORGET!私は理数系が得意なんだ。」

飛「昔も何も一時間前だろうが。」

鈴駒「得意って言うより特異って感じだけど?」

死「この学校の異常気象が。」

凍「それよりも気になる事があるんだが。」

鈴駒「あ、オイラも。」

鈴木「何だ?」

凍「普通教室に貼ってある貼り紙と言うのは『整理整頓』とかではないのか・・・?」

死「普通はな。」

鈴駒「あれ『粛正成敗』って見えるんだけど。」

死「その通りだ。」

鈴駒「何でそんな物騒な物言いなのよ!?普通は『整理整頓』でしょうよ!?」

幽・飛「「普通じゃないから。」」

凍・鈴駒「「・・・納得。」」

死「ちなみにそれは俺が書いた。」

陣「はいはーい。オラも一個気になる事があんだけど。」

凍「・・・何だ・・・」

陣「黒板のトコの日付とか書くトコの下に『世直』って見えるんだけど?」

飛「そうだな。」

鈴駒「あそこは普通『日直』って書くべき所だって言いたいんでしょ?」

鈴木「私と死々若に限定してなら相合い傘にしても良いぞv」

斬!!!

死「仕事増やすな。」

鈴駒「ああ・・・『世直し当番』って事ね・・・」

凍「・・・と、言う事らしい・・・分かったか?陣。」

陣「うーん、なんとなく。」

鈴木「とにかく!今日と言うかここ最近授業が遅れに遅れて鈴木困っちゃうvな状態なのだ!!」

死「誰が遅れさせたと思ってるんだか・・・」

飛「ほんのひとかけらくらい自覚を持ったらどうなんだ?」

鈴木「シャラップ!!従って今日はビシバシスタスタ進めていくぞ!よし!教科書は閉じろ!教科書など邪道だ!

鈴駒「まだ一度も開いてないんですけど!?」

鈴木「私の授業に教科書はいらん!!」

死「お前もいらん。」

鈴木「教科書と言うレールに載せられてたまるか!決められた事だけ学んでいればいい等と言う事は決してない!

人生や恋にセオリーがあっても正解が一つだなんて事は無いのだ!授業もしかりだ!」

幽「あっ。若干良い事言ってる気がしないでもない。」

死「何の事は無い。自分が教科書持ってくるの忘れたんだろ。」←自分も(わざと)

修「ぶー、理科の教科書にもいたずら描きしたかったのに〜。」

幽「おいおい修羅、教科書はお絵描きノートじゃないんだぜ?」

凍「そうだぞ修羅。」

幽「教科書は枕なんだからよ。」

陣「あとは早弁する時のシールドな♪」

ガクッ

鈴木「今日はお前達が聞きたい事を答えてやる!さぁ!何が知りたい!?」

死「何故お前が教壇に立っていられるのかを簡潔に言え。」

鈴木「世の中には科学では解明も説明もつかない事が多々ある!その中の事象の一つだと思え!」

鈴駒「いや、これこそ総力上げて解決しなきゃいけない問題っしょ。」

陣「ハイ!オラ星について知りたいだ!月とか土星とか!」

鈴木「ベリーイージーだ!宇宙に行けばよく分かる!!」

凍「行けと言われてそう行ける所じゃないだろうが・・・」

死「昇天ならさせてやらんでもないがな。」

陣「さすがにオラも宇宙までは飛べないべ。」

鈴駒「黄泉に頼んだらロケット代くれるかな?」

鈴木「それは間違いなく無理だな。ただ、これだけは言える・・・」

陣「何だべ?」

鈴木「私の美しさは全天に輝くどの星よりも美しく瞬いてると言う事だ・・・!!」

死「誰か、種子島宇宙センターに行ってコイツを打ち上げさせて来てくれ。」

飛「予算の無駄になるだけだ。」

鈴駒「今宇宙でもゴミ問題が起きてるんだってね。」




in職員室

蔵「俺の一番好きな惑星って天王星なんですよ。」

躯「いきなり『華麗に活躍!!』とか言うなよ?」

※↑ネタが分かる方は同年代(笑)




鈴木「じゃあ次は気象関係について。」

鈴駒「少しは授業内容に脈絡つけたらどうなの?」

死「言うのも期待するのも無駄だ。」

鈴木「よしっ!では浦飯っ、高気圧と低気圧の違いを述べてみよ!」

幽「んあ?ああ、そういやよく天気予報で聞く言葉な。アレだろ、低気圧は寝起きがすげー不機嫌になるヤツ。」

陣「ああ、死々若がたまにすっげぇ機嫌悪くて刀振り回す。」

鈴駒「うんうん、起こすとそれはもう暴れて手が付けられなくて避難指示が発令・・・ってそれは低血圧!」

死「これ以上基本的ボケをかますなら俺はふけるぞ。」

飛「俺はボケかまさんでもふけるがな。」

鈴木「そうだぞお前達!人が真面目に授業をしていると言うに!大体死々若は低血圧じゃなくて腰が痛いから不機嫌なだけだ!」

陣「死々若腰痛持ちだったべか?」

鈴木「そりゃ夜激しければそうな」

斬!!!

死「陣・・・お前の修羅旋風拳は低気圧で構成されているようなものだ・・・」

陣「へ?そうなんだ?」

凍「おい・・・」

鈴木「全く・・・死々若の怒りんぼ・・・」

死「何か言ったか怒らせ屋。」

幽「オメェ等もなかなか夫婦漫才が板に付いてきたな。飛影、うかうかしてらんねーぞ?」

「貴様にだけは言われたくない。」

鈴木「では次の単元!今現在深刻な問題となっている地球温暖化について!」

鈴駒「お宅の失血量もある意味深刻だけど。」

修「何か床真っ赤だね。」

凍「誰が掃除すると思ってるんだ・・・」

鈴木「何をごちゃごちゃ言ってるんだ!このまま地球の平均気温が上がったら凍矢が溶けてしまうかもしれないんだぞ!!」

陣「それはまずいべ!」

「溶けるか!」

「お前の脳味噌が溶けてしまえ。」

飛(雪菜・・・!!)

修「飛影?」

鈴駒「どったの?」

幽「でもさ、あんまりあっつすぎるのは困るけどさ、程々にあったかいならいいんじゃね?ストーブとかいらねぇし。」

修「パパも光熱費浮いて喜ぶんじゃない?」

鈴木「愚か者に愛のレインボーサイクロン!!」

「いてっ!!何すんだよいきなり!!」

鈴木「貴様は何て甘い認識なんだ!自分の都合だけでなくもっと世界の事に目を向けたらどうなんだ!」

幽「だから!地球があったかくなると何が問題なんだよ!?」

鈴木「寒さを理由に夜這いがかけられなくなるじゃないか!」

飛「確かに・・・」

斬!!!!

死「流れてる血のその辺が多分赤血球、あっちがおそらく血漿だろう。脊椎動物の場合はヘモグロビンにより赤く見える。

無脊椎動物はカニ、エビ、タコ等はヘモシアニンにより青みがかって見える・・」

鈴駒「この人常にアドレナリン出てるね。」

凍「出過ぎだ。」

陣「ところでさっきの飛影の『確かに・・・』ってどういう事だべ?」

飛「・・・そんな事言ってない。」

陣「でもちっちゃく「確かに・・・」て言ってたべ。」

「言っとらん!!」

幽「飛影ちゃん、ちゃんと授業受けましょうね〜v今は保健じゃなくて理科の授業中ですよ〜v」

「あとで殺す・・・」

鈴木「そしてこちらも無視する事が出来ない酸性雨!」

鈴駒「お宅本当に復活するの早いね。」

陣「起きあがりこぼしみたいだべ。」

修「先生、さんせいうが降るとどうなるの?」

鈴木「森林が枯れて酸素の供給がおぼつかなくなるのだ!」

陣「ありゃー、そりゃ大変だべな。」

凍「陣・・・大変の一言で済ますな・・・」

鈴木「自分の頭の出来事だと思え!!もし自分の頭が森林と一緒に枯れて髪が無くなって行く自分の頭皮を想像して見ろ!」

幽「ぐっ・・・!!俺の自慢のリーゼントが・・・!!」

陣「うー・・・どんどん髪が無くなって・・・」

鈴駒「酎みたいになるっての!?そんなの絶対ヤダあああ!!」

鈴木「私だって世界が嫉妬するこの髪の事を想うと居ても立っても居られないぞ!!」

「いなくていい。」

鈴木「諸君!!今現在進行してしまっている環境問題の重大さは理解したな!?他に聞きたい事は無いか!!」

修「はいはーい、よく聞くオゾンホールってなーに?」

陣「あっ、それもよく聞くだな。なんかどんどん広がっててやばいって。」

鈴木「マンホールだってふたが開いていたらおっこちてしまうではないか!それと同じだ!!」

鈴駒「同じじゃないよそれ!!」

凍「オゾンホールは人工衛星の映像がまるで穴が開いてるかの様に見える事からオゾンホールと言うのだ・・・」

陣「へぇ、凍矢物知りだなー♪」

凍「・・・何だか疲れてきたので各事象については各々調べてくれ・・・」

陣「凍矢勉強のしすぎで疲れただか?」

飛「勉強なんぞしなくても眠くなれる。」

鈴木「では次に諸君にテストに出た時に役に立つ豆知識を伝授しよう。」

幽「げっ!テストあんの!?」

鈴木「漫画だろうがアニメだろうが小説だろうが中学生とテストは切っても切れない関係なのだ!私と死々若の様に!!」

斬!!!

死「いっくらでも切り刻んでやるわ・・・」

鈴木「こ、このように私がドッキドッキ発言をすると死々若が斬りかかると言う様な事をパブロフの犬と言う・・・」

鈴駒「コレ条件反射って呼ぶの?」

凍「・・・正当防衛・・・か?」

鈴木「まず左手を霊丸の形にする。そこから中指を伸ばす。そうすると親指が電流が流れている導体にかかる力の方向、

中指が電流の方向、人差し指が磁界の方向になる。これがフレミングの左手の法則だ。ちなみに右手の法則もある。」

鈴駒「へぇごく希に奇跡的にまともな事も教えてるんだね。」

鈴木「えっへん!伊達に理科教員免許は取得しとらんぞ!」

死「どんな大学だコイツに教員免許を寄越したのは。」

鈴木「コレを両手で作り、ちょっと角度を変えて腕を伸ばすと『ゲッツ!!』になる。」

鈴駒「コレテストに出るの!?」

鈴木「さらに手の角度を変えてやれば『チェケラッ!!』になる。」

鈴駒「試験に出ないモン教えないでよ!」

飛「試験もやるな。」

陣「ちょっと待ってくれだべ。えっとこうしてこうで・・・」

「覚えんでいい!」

鈴木「そして右手でフレミングの形を作り、左手の中指と薬指を曲げて腕を交差させると『月に代わっておしおきよ!』になる。」

死「・・・・・」

鈴木「これでセーラー服を着れば文句無しなのだが・・・おっ、なんと!理科準備室にセーラー服があるでは無いか!!

斬!!!!!!!!!!!

死「全宇宙を代表して俺が成敗してくれる・・・」

修「あーあ、また一段と床がよごれちゃったね。」

凍「いい加減にしてくれ・・・誰が掃除すると思ってるんだ・・・」

陣「凍矢今週掃除当番だもんな。オラも手伝うから気落とすなだべv」

凍「陣・・・そうだな・・・俺が気落としてもシミは落ちないものな・・・」

鈴駒(凍矢から哀愁オーラが・・・)

幽「なぁなぁ、黙って授業聞いてるのも飽きてきたから何か実験やろうぜ実験。」

鈴木「そういう台詞は黙って授業聞いてる者が言うべきだと思うが、実験か。それもいいな。」

陣「どんな実験やるだ?」

鈴木「死

斬!!!

鈴木「まだ『死』としか言ってないではないか!!」

死「どうせろくな事言わんだろ。ほらみんな、自ら被検体になってくれる教師のおかげで解剖学が学べるぞ。」

修「ぼくそんなのより面白いのがやりた〜い。」

陣「オラもオラも♪何か遊びみたいな実験って無いだか?」

鈴木「・・・あるにはあるが・・・遊び感覚でやっていい実験では無い・・・」

幽「そんなに難しいのか?」

鈴木「正直・・・この実験に成功するかどうかは断言出来ない・・・」

修「そ、そんなに危険な実験なの・・・?」

鈴木「下手をしたら多大なる被害が出るかもしれん・・・少しのミスも許されないものだ・・・」

陣「少しも・・・だべか?」

鈴木「この実験・・・行う覚悟はあるか・・・?」

ゴクッ・・・

















修「あっ、いい感じいい感じ・・・あっ!ダメだ全然ぷくーってならないや・・・」

陣「おっ!膨らみそう・・・あっ!ダメだべ〜・・・」

飛「幽助!かき回しすぎだ!」

幽「飛影こそ火から下ろすの早すぎんだよ!」

鈴木「お前達心して作れよ!でないと砂糖と重曹代がもったいないし周りが砂糖でベタベタするぞ!」




凍「一体どんな実験をやるのかと思えば・・・」

鈴駒「カルメラ焼きかよ・・・」

死「ま、ろくでも無い実験よりはいくばくかマシだな。」









鈴駒「オイラ達・・・進級出来るのかな・・・」

死「さぁな。」

凍「ドラ○もんやサ○エさんみたいに永久ループするんじゃないか・・・?」

陣「なぁなぁ凍矢、ジュース持ってきてアイスキャンディ作るべv」

凍「・・・頭痛くなってきた・・・」

鈴駒「氷枕作ったら・・・?」









放課後に続く・・・