『中学生日誌〜学生はつらいよ〜』 五時間目


キーンコーンカーンポーン(?)




ガラッ

凍「起立、礼、全員起床!!

幽「消灯プリーズ・・・」

陣「よい子は寝る時間だべ・・・」

凍「良い子ならちゃんと起きて授業を受けてる時間だ。さっさと起きてよだれを拭け。死々若は血を拭け。」

死「すまん、昼休みに痴漢が出たもので。」

鈴木「全く不届き極まり無いったらありゃしないな!」

鈴駒「鈴木先生、服が真っ赤で顔が真っ青だけど大丈夫ですか?」

飛「どこかに黄色を入れたら信号機に・・・」

凍「してどうする・・・?」

蔵「はーい、昼食のあとで眠くてたまらないでしょうが頑張って授業受けるのと、愛のトゲいっぱいムチ受けるのとどっちが

いいですか?」

凍「お前の前で寝てられる奴なんているか・・・」

飛「蔵馬の前で寝たら何されるか・・・まぁ起きててもされるが・・・」

蔵「えっ?飛影拷問の歴史を実践を交えて学びたいって?どうしたんですか、急にそんな積極的になっちゃって・・・v」

飛「誰もそんな事言ってないだろ・・・」

鈴駒「てかさっきの時間で終わりじゃなかったの?『放課後へ』ってなってたじゃん。ろくに勉強してないけど。」

蔵「気のせい♪気のせい♪」

陣「なぁなぁ、教科じゃなくてなんか実技やりたいだべ。」

凍「もう時間割完全に無視だな・・・」

飛「存在するのか時間割。」

蔵「そうですね、展開的にもここらで一つ実技系があった方がいいですね。何にしようかな。」

陣「オラ調理実習がいいだ!」

凍「今食べたばかりじゃないか・・・」

幽「俺ラーメン作りてぇな。」

飛「もんじゃ・・・」

酎「俺は酒造希望だな。」

鈴駒「酒の密造は禁止だっつーの。」

凍「と言うか家庭科室で作れないだろ・・・」

死「なら鈴木の解体。」

鈴木「私はマグロじゃない!」

死「なら鈴木の釜ゆで。」

鈴木「死々若君!?その鈴木はお魚さんのスズキだよね!?漢字で書くと鱸で旬が夏の!」

蔵「調理実習ですか。それも面白そうですけど、家庭科室は他のまともなクラスがまともな授業で使ってますね。」

幽「何だよー、その言い方だと俺達じゃまともな物は作れないみたいじゃんかよ。」

蔵「だって作る面々がまともじゃないじゃないですか。」

飛「教師も含めてな・・・」

蔵「飛影?新作の健康ドリンク作ったんですけど一杯どうです?」

飛「間に合ってる。」

幽「じゃあ体育館はあいてねぇの?」

蔵「今割り当たってるクラスはありませんが体育館はしばらく使えない・・・と言うか使えなくしたの皆さんでしょ。」

陣「そうだっけ?」

蔵「跳び箱やるって言ったら飛影が跳び箱を飛ばして天井に穴開けたし、

マット運動すれば死々若があらぬ事をした鈴木を血祭りにあげて汚しちゃうし、バレーボールをすればみんなアタックしすぎて

床が月面みたいになっちゃって体育館が満身創痍状態なんですよ。」

飛「ふん、軟弱な体育館だ。」

幽「もっと修行を積んでもらわねーとな。」

鈴駒「アンタ等体育館を何だと思ってるワケ?」

蔵「貴方達が体育やると破壊活動になるんだから少しは自重してください。黄泉が修理代が持つんだから少しは遠慮と言うものをね。」

陣「あちゃー、そりゃ悪い事しただべ。」

凍「お前もドッヂボールの時爆風障壁でボールを吹っ飛ばして天井に穴開けたからな・・・」

陣「凍矢も体育館キンキンに凍らせたべ。」

凍「お前等がスケートがしたいって言うから・・・」

蔵「それはそうと。えーと、今の時間だと空いてるのは美術室ですね。」

幽「美術ねー。あんまのらねーな。」

飛「くだらん。」

鈴木「美術ならこの私に任せてもらおう!私がそこにいるだけでルネサンスを彷彿させる精巧な彫刻の如し!」

死「抽象画みたいな顔して何を言う。」

鈴駒「どこぞの駅前に置かせてもらって待ち合わせスポット目指したら?」

陣「でも鈴木手先器用だべ。色んな道具とか武器作れるだからな。」

鈴木「舌技も器用なんだぞv」

斬!!!

鈴駒「・・・まぁたまにはいいんじゃない?大人しくやるタイプのものもさ。」

凍「精神統一にはいいかもしれんな。」

鈴木「そうそう、お前達も美という物を勉強しなくてはな。さぁ!存分に私をキャンパスに描くがいい!!」

死「先生、保健室行っていいか?」

鈴木「コラッ!サボりは認めんぞ!」

鈴駒「サボりじゃなくて避難だよ。」

幽「そういや保健の先生って誰だっけ?」

蔵「ああ、その時授業のない先生でかわりばんこで受け持ってます。ちなみに今日は俺と酎先生と躯先生とで。」

鈴駒「何その弾倉に弾丸が全発入ってる銃でロシアンルーレットやれ的な面々。」

凍「サボり防止には持ってこいだがな・・・」

酎「ちなみに俺の得意な治療はアルコール消毒だ。」

鈴駒「酒臭すぎて急性アルコール中毒になるよ。」

飛「と言うか何故貴様を描かねばならん。」

鈴木「分かった分かった。諸君の自発性を尊重してやろう。脱ぎたい奴は申し出ろ。」

鈴駒「いや、それモデルじゃなくてただの露出狂だから。てか何故問答無用でヌード?」

死「と言うかお前以外に脱ぎたがる奴がいるのか?」

幽「飛影行けば?」

躯「あっ、オレ賛成。」

飛「ふざけるな。」

躯「心配するな。お前の体は人前に出して差し支えない。」

幽「飛影バトルん時以外はあんま動かないからちょうどいいじゃねぇか。」

蔵「海中から上がった海イグアナみたいな人ですから。」

鈴駒「ていうかいつの間に教師陣全員集まってきてるワケ?」

鈴木「8時だからだ!」

死「今は1時だ。」

黄「はっはっは、仕方ないな。本来なら門外不出の私の裸体だが芸術のためとあらば一肌脱ごう!」

蔵「すみません、誰か用務員さんからゴザもらってきてください。す巻きにします。」

黄「待たんかコラ。」

陣「す巻きって手巻き寿司みたいなモンだべか?」

蔵「そんなものです。黄泉を巻いてポイっ♪です。工作と調理と環境について学べますよ。」

黄「隠蔽工作と処理と改竄だろうが!」

蔵「黄泉、さっきご飯食べたばかりだってさっきも言ったじゃないですか。」

黄「どういう意味だ。私がモデルをやったら困るのか?」

蔵「困りはしませんけど世界が滅びる可能性が・・・」

躯「これ以上環境汚染や異常気象が増えたらどうするつもりだ。」

「お前等が滅びろ。」

蔵「そんな事言ったって貴方を描いたって画用紙が無駄になるだけじゃないですか。」

死「森林伐採の片棒を担がせないでもらおう。」

陣「資源は大事にだべ!」

「お前等美術云々の前に道徳を学べ。」

飛「ただでさえ飯食った後で眠いのに貴様のうっとおしい長髪なんて描けるか。」

「貴様の逆毛もな。」

鈴木「むー、ここはやはり私が一肌脱ぐしか・・・描くも良し!鑑賞するもまた良し!」

鈴駒「だからさ、さっき食べた給食が最後の晩餐になる様な事言わないでくれる?」

酎「仕方ねぇな。じゃあ間をとって俺に・・・」

鈴駒「人外魔境だよ。」

死「芸術は教養として鑑賞するものであって強要されるものではない。」

陣「死々若美術嫌だべか?」

死「鈴木を彫刻するならやる。」

鈴木「死々若!めっ!」

死「心配するな。ノコギリやハンマーもしっかり準備してあるぞ。」

鈴駒「赤い絵の具には困らなさそうだね。」

蔵「困りましたね。誰もモデルをやってくれないとなると俺しかいませんよね。」

飛「さらっと自己主張したな・・・」

幽「別に絵じゃなくてもいいんじゃね?工作とかもあんじゃん。」

蔵「でも道具持たせるとまた破壊されそうだし・・・」

鈴駒「手ぶらでも破壊神なのが数名いるけどね。」

凍「人物に限定しなくても風景画とかでもいいんじゃないか?」

蔵「貴方達が描くと放送コードに引っ掛からないか心配ですね。」

黄「そういうお前はどうなんだ?人に賞賛されるほどの画力があるのか?」

蔵「うーん、可もなく不可もなくって感じですかね。強いて言うなら小学校の時美術の先生が俺の描いた絵を学校の近くにあった

神社に猛ダッシュでお祓いに行った程度かな?」

鈴駒「何描いたの!?」

凍「見たいような見たくないような・・・」

幽「怖いんだけど見てみたくて見てみたら見なきゃ良かったタイプのホラー映画みてぇだな。」

鈴木「ええぃ!細かい事をごちゃごちゃと!!無駄にくっちゃべっているだけではちっとも話が進まないではないか!とりあえず私は

エステに行ってくる!モデルの身だしなみだからな!とうっ!!」

幽「いっちまったな。」

鈴駒「誰も描かないのにね。」

死「何が"とうっ!!"だ。こっちは"うっ!!"になるだけだ。」

蔵「じゃあフライングした鈴木先生はさしおいてと、風景画・静物画・人物画等は問いませんが人の気分を害す様なのは

控えて下さいね。それでは皆さん5時間目と6時間目は美術にしますので時間をたっぷり使って丁寧に描いてきて下さいねー。

上手に描けたのは美術室に飾りますからねー。

あと決して『二時間分を美術にして6時間目の授業ネタ考えなくてもいいや♪』なんて事ではありませんからねー。」

幽「暴露すんなって。」

鈴駒「『蔵馬』と書いて『時間割』って読むんだね。」

死「いや、『強引』と書いて『蔵馬』と読むんだろ。」

陣「じゃあいっちょ描きに行ってくっぺか!」

鈴駒「まぁ勉強よりはいいよね。」

蔵「いってらしゃーい♪・・・と、言いたい所ですが、五時間目はほとんどトークに消えてしまったので、

今日は時間が無いので先日皆さんに描いてもらった絵の発表会にしまーすv」

鈴駒「何この○分間クッキング的な展開!?」

幽「つーか絵描いた記憶ねーんだけど!?」

飛「と言うか授業時間潰したのは蔵馬だろ・・・」

死「そう言えば先週の火曜の理科の時間蔵馬だったような・・・」

陣「つーかその日の記憶が飛んでるべ。」

凍「そして何故かけして思い出したく無いような・・・」

蔵「嫌だなー。みんなまだ寝惚けてるんですか?日はまだ高いですよー?」

鈴駒「何この人!?向日葵みたいな明るい笑顔して放つオーラがラフレシアなんだけど!?」

死「入学する学校間違えたな・・・」

蔵「じゃあ六時間目が始まるこの休み時間内に記憶取り戻して置いてくださいね。それじゃ休憩〜♪」








鈴駒「蔵馬って絶対操作系だよね・・・」

死「いや、性格診断的には具現化系よりだろ・・・」

幽「絶対"絶対時間"使えると思う。」

飛「使えるも何ももう完璧エンペラーだろ。」

凍「もしかしたら月読も使うんじゃ・・・」

幽「あのノートを持ってる可能性も・・・」

陣「ジャンプ技満載だべ!」

鈴駒「それにオイラ最近蔵馬が某王国の王子に見えるし、黄泉がその親衛隊の隊長に見えるよ。」

幽「何かもう黄泉見てると肩たたきしてやりたくなるよな。」

陣「お手伝い券もあげたくなるべ。」

酎「俺には酒券くれ♪」

鈴駒「何でだよ。」

死「それはそうと次回俺達どうなってるんだ・・・?」

凍「さぁな・・・」






続く・・・