飛「・・・・・ん・・・・・はぁ・・・」
躯「起きたか?飛影。」
飛「躯・・・俺はどれくらい寝ていた・・・?」
躯「ん・・・?5時間って所だな。少しは楽になったか?」
飛「ああ・・・寝る前もある意味楽になりかけたがな。」
躯「大人しく寝ていればよかっただろ?」
飛「あんな周りがうるさくて眠れるか。」
躯「ごもっとも。」
飛「それに・・・」
躯「それに?」
蔵「『俺はお前の前以外の誰かの前で寝る事等できん』ですか?」
幽「それとも『俺の寝顔を見せられるのはお前だけだ』ってか?」
飛「幽助・・・蔵馬・・・」
幽「おーおー飛影ちゃん、背後から炎がほとばしってるぜぃvv」
蔵「飛影、いくら情熱の炎でも今は控えた方がいいですよvv」
躯「何はともあれ熱もひいて元気そうじゃないか、飛影。」
飛「最初に言っただろ。こんなの寝れば治るとな。」
幽「あ〜あ、もう少ししおらしい飛影ちゃんを見たかったのに。躯にプリン食わせてもらったりさvv」
飛「殺すぞ・・・」
蔵「あっ、そうそう。薬持ってきましたけど飲みます?」
飛「治ったのにどうしてそんな危険を冒さなければならんのだ。」
蔵「失礼な。俺の薬は安全かつ万全です。黄泉実験では何の異常も出ませんでしたよ。」
躯「黄泉は昔からお前の薬の餌食になっててるから体が耐性になったか体に抗体持ってるんだろ。」
飛「とにかく。もういいから貴様等はさっさと消えろ。」
蔵「でも飛影、治ったからってすぐに無理するとぶり返しますよ?」
幽「そうそう。五時間寝て治ったって言っても完治ってワケじゃないし、まだ躯にうつる可能性はあるぜ?」
飛「は?」
幽「キスしたらうつ・・・」
飛邪王炎殺黒龍波ー!!」
幽ぎゃあああああ!!」
躯「何か最近このやりとりが定着してきたな。」
飛「はぁはぁはぁ・・・蔵馬はどこに行った?」
躯「一足先に逃げたな。」
飛「ふん・・・何故風邪をひいたかはわからんが頭痛だったら間違いなくあいつ等のせいだ。」
躯「それだけ口がきければ大丈夫だな。汗かいただろ?今着替え取ってきてやるからな。着払いで。
着替えたらそこのお粥一緒に食おうぜ?螢子に作ってもらったヤツだ。」
飛「俺の部屋から取ってくるのに金なんかかからんだろうが。」
ふん・・・
自分の弱い所なんぞ見せられるか・・・
お前には特にな・・・
幽「いってぇ・・・飛影の奴、病み上がりのくせに全力で黒龍波うちやがって・・・」
蔵「幽助が言ってセーフな事と言ったらアウトの境界線を簡単に越えちゃうからでしょ?
飛影の場合は一度目は警告・二度目は牽制・三度目は実力行使なんですよ。
そこを見極めないと。」
幽「ちぇっ、もう一個からかいネタがあったのによ。」
蔵「ああ、アレですか?『飛影、何で5時間なんて短時間で熱引いたか分かるか?』ってヤツ。」
幽「そうそう!アレだったら三日くらいはメシ奢らせられたのに。」
蔵「んー、でもあの場に躯がいたらしゃべれませんよねー。」
数時間前
飛「・・・すぅ・・・」
蔵「ほーんと飛影は寝てる時だけは可愛いですね。」
躯「そうか?他にもいろいろと可愛いモンだぜ?」
幽「この珍しい光景は滅多に見られないぜ?あ〜!!カメラ持ってくりゃよかったぜ!」
蔵「躯、百足って売店無いんですか?キ○スクとか。」
躯「あるわけないだろ。どれ、大人しく寝てるみたいだし、いまのうち熱測るか。」
幽「あれ?体温計どこに行ったん?」
躯「いらないさ。飛影だったら直接触った方が分かる。」
幽「あらvv躯ってば飛影ちゃんに関しては博識vv」
躯「どれ?」←おでこにピタ
飛「・・・・・ん・・・気持ち・・・いい・・・」(ぎゅっ・・・)
躯「飛影・・・」
蔵「ああ、躯の手冷たいから気持ちいいんでしょ。」
飛「ふぅ・・・・・・」
躯「何だよ、お前が起きるまでずっとこうしてなきゃいけないのか?」
蔵「ふふ、部下の体調管理も上司の務めですよ?」
躯「やれやれ、本当に手間と世話のかかるヤツだ。」
蔵「でも?」
幽「そこが?」
躯「『可愛い』ってな?」
お大事に♪
はい!猿の末裔二周年記念企画小説第二弾!(おっせぇよ!!)でございます。
いやはや、今度は飛影がへっくしゅんなワケで。
今回何が難しいかってこのネタ一回書いたんですよ。幽白本第二弾の方にあるんですが、話がかぶらない様に
してあります。かぶってないよね!?
本ではどうやって(?)風邪をひいたかも書きましたが、今回は皆様のご想像に・・・vv
ちなみに脳内では『シャワーを使った後の躯様が、飛影がその後でシャワーしているのに気付かず、
湯沸かし器消しちゃったので水シャワーを浴びたので風邪をひいたのでございます』と回りくどいオチを
考えていたであります。