もしもシリーズvol.3 もしも六人衆が家庭を築いていたら・・・夜の部




鈴木「でさー、私がこんなに尽くしてるのに死々若と来たら・・・うぅ・・・」

飛「お前の家庭内における立場の低さは理解したが何故ここに来る?」

鈴木「恐妻(きょうさい)を抱える者同士一緒に語り合おうではないか!!」

躯「誰が恐妻だ。」

飛(・・・・・・事実だろ・・・)

躯「飛影、何か言いたげだな。言ってみたらどうだ?ん?」

飛「別に・・・」

躯「この前も黄泉に言ったが何故ここに駆け込んでくるんだ。」

鈴木「いいではないか。」

飛「よくないから言ってるんだろうが。」

躯「ここは法律相談所でも何でもないんだ。何の解決にも繋がらないぜ?」

鈴木「この家はあまり夫婦ゲンカしないだろ?だから夫婦円満の秘訣を聞こうと思ってな。」

躯「いや、オレ達夫婦じゃないんだが。」

飛「(・・・・・ガーン・・・)」

躯「夫婦円満ねぇ・・・お前と死々若だったら・・・」

鈴木「何だ?何かいい方法があるのか?」

躯「離婚する事じゃないか?」

飛「それじゃあ元も子もないないだろうが・・・」

躯「とにかくオレはお前達が夫婦ゲンカしようが知ったこっちゃないんだ。とっとと帰れ。」

鈴木「うぅ・・・あいつは子供の事しか考えてないんだ・・・夫の私の事なんて何とも思っちゃいないんだ・・・」

躯「オレはそういう女を良妻賢母と呼ぶがな。」

鈴木「この間なんか珍しく朝食にパンを食べようと言うことになって死々若が6枚切りの食パンを買いに行ったのだ。

そしたら私の分が無かったのだ・・・」

躯「何故だ?6匹家族で6枚切りならちょうどだろ。」

鈴木「庭に来たスズメに一枚あげたのだ・・・」

飛「スズメ未満の男か・・・」

鈴木「そこで黙ってる私ではない!だからきっぱり言ってやったのだ!!」

躯「なんて?」

鈴木「『私にも食パンくださいっ!!』となっ!!」

飛「敬語って・・・」

鈴木「そしたら死々若の奴、『パンが無ければ菓子でも食ってろ』って・・・マリー・アントワネットかあいつは!!」

躯「・・・・・・」

飛「別にいいだろうが。食パンの一枚や二枚。」

鈴木「子供には一流パン屋の焼きたてで私にはこの仕打ちだぞ!?酷いと思わんか!?」

躯「酷いを通り越して情けないぞ・・・」

鈴木「だから飛影!!今夜は弱い夫同士飲もう!!」

飛「俺を巻き込むな。」

躯「時雨、さっさとコイツの奥さん呼んでやれ。」

時「はっ!!(ピ・ポ・パ・・プルルルプルル・・・ガチャ)あ、もしもし鈴木さんのお宅ですか?

拙者時雨と申す者で、あ、いえ、オレオレ詐欺ではなく、いやっ、奥さんにそんな気が・・

無きにしもあらず・・・あっ、死々若丸殿か?そなたの旦那がこちらに来ていて引き取りに・・・いらない?

そんな事を言わずに・・・」

躯「代われ。おい、さっさと取りに来い。来ないと・・・えっ?燃えるゴミ?こっちは月と木だ。」

飛「捨てる気らしいな・・・」

鈴木「夫は燃えるゴミか!?」

飛「燃やしたいゴミの間違いだろ。」

躯「何でもいいからとにかく来い。分かったな。(ガチャン)今こっちに来るかもだと。」

飛「来てもらわなければ困る。」

鈴木「ふん・・・どうせ私は歯磨き粉以下の男さ・・・ぐずん・・・」

死「おい、馬鹿こんな所で何してる。」

鈴木「死々若っ!!」

躯「ずいぶん早かったな。」

凍「展開上な。」

陣「父ちゃん家に帰っぺさ。しゃぶしゃぶ食うだ♪」

鈴木「嫌だ!!こんな夫の事を愛してくれない妻のいる家なんて!!」

躯「なんか前にもそのセリフ聞いたような・・・」

死「お前に愛情を抱く事は非常に困難な事だが子供3人も産ませておいて今更何言ってるんだ。」

鈴木「・・・だって・・・」

死「俺が嫌いな奴と一緒にいられるほど器用な人間じゃない事ぐらい知ってるだろ。」

鈴木「死々若・・・」

躯「ほら、好きだって言われたじゃないか。よかったな。だから帰れ。」

死「別に好きとは言ってないだろう。何だかんだ言ってお前の暴走を止めるのが俺の仕事だからな。」

鈴木「死々若・・・そこまで私の事を・・・」

死「さっさと帰るぞ。俺だってしゃぶしゃぶ食いたいんだからな。」

凍「早く帰って来ないと肉消えるぞ。」

陣「父ちゃん帰るべ♪」

鈴木「仕方ない・・・今日の所は帰るとしよう。死々若ー!!」

死「どさくさに紛れて抱きつくな。(ザクッ)」

鈴木「ああ・・・お前の愛は強烈だ・・・な・・・」

死「陣、このまま運べ。」

陣「うんっ。」

死「邪魔したな。」

飛「本当に邪魔だったな。」

躯「もう来るなよ。行くなら黄泉ンとこにしてくれ。」

陣「まったな〜♪」



躯「相も変わらず騒々しい家族だな。」

飛「全くだ。」

躯「結婚とは大変なものだな。オレはしたくないがな。」

飛「フン・・・俺だって面倒なのはごめんだ・・・」





だから・・・当分はこのままでいい・・・





陣「たっだいマクドナルド〜♪」

鈴駒「おっかエリンギ〜マイタケブナシメジ♪」

死「何だその言い方は・・・」

酎「凍矢、腹減ったから飯頼むわ〜。」

死「その前に風呂入れ。」

鈴木「よし、死々若二人で背中流しっこしようvv」

死「いいから黙って風呂の湯わかして子供を入れろ。」

鈴木「何故一家の大黒柱の私がわかさねばならないんだ!!」

死「俺は風呂に入らない奴と寝る気はない。」

鈴木「えっvvおーい、陣、鈴駒、パパとお風呂にTHE HIGH−LOWS(ザ・ハイロウズ)vv」

鈴駒「さむっ!!」

陣「風呂入ればぽっかぽかだべ♪」





鈴木「たまには親子で風呂と言うのも悪くないな。」

鈴駒「そう言って昨日も入ったけどね。」

鈴木「知らず知らずのうちに成長しているものだ。体も心も・・・」

鈴駒「その言い方止めてよ、何か卑猥だからさ。」

鈴木「陣なんか私より立派な体になって・・・」

陣「うん?立派って?」

鈴木「頭は成長しなかったが下半身と言うか中央部分がもう・・・」

「馬鹿言ってないでさっさと体洗ってあがれ!!」

鈴木「いやん!!まだ入浴中なのに!!」

死「何がいやんだ!!気色悪さ絶大親父が!!陣も鈴駒もさっさとしろ!!」

陣・鈴駒「はっ、はい!!」

鈴木「待て!!私はもう一回シャンプーしなければいかいんのだ!!」

死「だったらそんな髪取れ!!」

鈴駒「ヅラっ!?」





死「全く・・・一日たりとも怒鳴らない日は無いな。この家は。」

鈴木「こらっ!!ちゃんとママンの言うことを聞かないか!!」

死「お前に怒鳴っているんだ!!」

陣「今日も我が家はにぎやかだべ〜。」

凍「コレをにぎやかと呼ぶか・・・」

死「喧騒って言うんだ。」

酎「若さんよ〜、日本酒おかわり〜♪」

死「もうとっくり5本飲んだでしょう。」

酎「そんな固い事いわねーでよ〜、なぁvv」

凍「じいさん、母さんに絡(から)むな。」

鈴駒「端(はた)から見れば『銀座の酔っ払いが美人に絡んでる図』だよね。」

凍「何故銀座なんだ?」

陣「肉まだだかな〜。」

死「ちゃんと赤みが無くなるまで煮るんだぞ。」

陣「どれくらいやればいいだ?」

鈴木「ダブルの効果6週間ぐらいの色になったらOKだ!!」

陣「6週間も待つだべか!?」

鈴駒「それ絶対分かりにくいって!!」

凍「もう食っていいぞ。その肉。」

酎「食いてぇ時が食べ時よ〜♪」

鈴木「それもそうだ!!死々若ーvvお前が食べたいぞーvv」

死「飯時にアホほざくな!!貴様もしゃぶるぞ!!」

鈴木「何といきなり大胆な!!好きなだけしゃぶって・・・(ジー・・・)←チャック」

死「何ズボン脱いでやがる!!貴様も熱湯に突っ込んでやるという意味だ!!」

鈴木「そんな突っ込むだなんてダイナミックに言うんじゃない!!そ・・・」

死「この馬鹿の中の馬鹿!!その口ふさぐぞ!!」

鈴木「好きなだけふさいでくれたまえ!!んーvvv」

死「アホかっ!!ちょうちんあんこうとでも接吻してろ!!」

陣「はぁ〜、この肉うまいだ〜vv」

鈴駒「ホントだあね〜。」

酎「あ〜、しみるぜぃっ!!」

死「お前ら肉は一人20枚だからな!!」

凍「そんな年賀状みたいに・・・」

鈴木「何だかんだ言ってこうして家族で食事するのが何よりの幸せというものだな。なぁ、死々若vv」

死「お前みたいな天然記念物並の変態とでも幸せと言えるかは分からん。」

凍「そんなこんなで今日も家族そろって楽しい食事・・・かな?」

死「フン・・・」









凍「もう12時か・・・そろそろ寝るか。」

鈴駒「そうだね。陣は3時間前に夢の世界に行ったけど。」

陣「ぐーぐー・・・」

鈴駒「母ちゃんって父ちゃんと一緒の部屋でよく寝られるよね。」

凍「ある意味父さんの命がクライマックスだけどな。」

鈴駒「何であの二人夫婦やってんだろーね。」

凍「そんな現代科学でも解明出来ない事を聞かれても困るがあの二人じゃないと俺達が産まれなかったワケだからな。」

鈴駒「神秘だねー・・・」

凍「神秘だな・・・」

鈴駒「まぁいっか。じゃあおやすみね〜。」

凍「おやすみ・・・」

陣「・・・しゃぶ・・・えへへ・・・」









鈴木「そろそろ子供達も寝たな・・・」

死「そうだな。もう12時だ。」

鈴木「子供が寝たら夫婦でする事は一つだろう?」

死「何だ?夫婦で夜逃げか?」

鈴木「そこまで私の稼ぎは酷くない!!全く、死々若は照れ隠しが下手なんだからvv」

死「は?」

鈴木「素直に『あ・な・たvv』とか言えばいいのにvv」

死「そういえば最近寿司食ってないな。穴子が食いたい。」

鈴木「それはそのうちな・・・なぁ死々若・・・」

死「だから何だ。」

鈴木「夫婦が子供が寝静まった夜中にする事といえば夫婦の営みに決まっているだろう!!」

死「何だ夫婦ゲンカか。こんな夜中に理由もなくやってどうする。」

鈴木「何で夫婦の営みがバトルなのだ!!我が家は夜中にデスマッチか!?」

死「それが鈴木家オリジナルと言うものだ。いい加減にしろ。俺はもう眠いんだ。」

鈴木「待て待て待て待て待て待て!」

死「寝ろ寝ろ寝ろ寝ろ寝ろ寝ろ。」

鈴木「もう一ヶ月もご無沙汰なんだぞ!今夜はあつーい夜を過ごさないと気が済まん!!」

死「俺はお前といるだけで十分暑苦しいわ!!」

鈴木「ふん!!もうお前の意志など関係ない!!私のを貫き通してやる!!今夜は寝かさないからな!!」

死「こんなに夜中に大声出すな!!永眠させるぞ!!」

鈴駒「ちょっと静かにケンカしてよ!!寝れないじゃんか!!」

凍「父さんまた何かろくでもないことしてるんだろ。」

酎「お前ら夜中騒いでんじゃねぇよ!おめぇらの布団に屁つっこむぞ!」

「「「「「ぎゃあああああああああ!!!」」」







は〜い、あとがきです。まーたドタバタで終わっちゃいましたね。。。

起承転結も何もあったもんじゃないですけどね・・・

もしもシリーズ第三弾と言うことで六人衆を家族にしてみましたがいつもと変わりませんでしたね。(笑)