もしもシリーズvol.4 もしも六人衆が刑事(デカ)だったら・・・



六人衆の事件簿ファイルT:


「事件は会議室で起きてるんじゃない!!鈴木のいる所で起きてるんだ!!」

鈴駒「いきなりッスね!!いや正しいッスけど!!」

鈴木「全く、私の美しさは罪だから。毎日逮捕されて困るよvv」

凍「[精神鑑定の必要有り]と・・・」

死「死刑だ死刑。俺が許可する。と言うより俺が執り行う。」

陣「カツ丼食いたいだな〜。」

プルルル・・・

酎「へいっ!!こちら・・・(受話器押さえて)おい、ここどこだっけ?」

鈴駒「癌陀羅署刑事課。」

酎「癌陀羅署刑事課・・・何だって!?ふんころがし!?ここサバンナじゃねぇよ!!違う!?ああ!?ああ、殺しね。」

鈴駒「いきなりテンション下がってるし・・・」

死「酎刑事(デカ)、何の電話だ?」

酎「その酎刑事ってやめろよ。でかいんだか中くらいなんだかわかんねぇよ。」

凍「そんな事はどうでもいい。事件か?」

酎「三丁目の南野さんちで殺しだそうだ。」

死「よし!!出動だ!!」






凍「殺されたのは黄泉さん38歳(勝手な設定です)。死因は頭を強打したことによるショック死かと。」

鈴駒「通帳や印鑑などは盗まれた様子はないっすね。」

凍「どうせ盗んでも意味が無い程の残金なんだろ。」

鈴駒「ぶっちゃけ借金しかないんじゃない?」

死「物盗りの犯行では無いようだな・・・凶器は?」

陣「うーん、それっぽいのはねぇだな。」

酎「第一発見者は奥さんの蔵馬だ。」

死「奥さん、犯行時間どこで何をしていましたか?」

蔵「俺は近所に買い物に行ってました・・・帰ってきたら夫が頭から血を流して・・・うぅ・・・」

凍「奥さん、失礼ですがだんなさんから暴力を受けてそれに堪えられず・・・なんて事は無いですか?」

蔵「そんな・・・確かに俺達は日常茶飯事的にケンカしてますけどいつも殺さないように手加減してます!!」

陣「だんなが?」

蔵「いえ、俺が。」

鈴駒「だんな・・・情けないよ・・・」

鈴木「おい、犯行当時この辺りにいた女性が目撃されているぞ。」

躯「何だ?オレを疑っているのか?」

凍「あなたは?」

躯「オレは修羅と遊びに来てただけだ。戻ってきたのは忘れ物をしたからだ。」

陣「忘れ物?」

躯「うちのダンナをな。飛影、起きろ。帰るぞ。」

鈴駒「ダンナを忘れないでよ・・・」

蔵「飛影、どらえもんみたいにおしいれで寝ないでください。」

飛「ん・・・何だ。朝か?」

蔵「いえ、事件です。」

飛「事件?」

躯「黄泉が殺されたらしい。」

飛「お前がやったんじゃないのか?」

躯「否定はしないけど今回は覚えが無いので肯定もしない。第一オレならこんな生ぬるい殺り方はしない。」

鈴駒「その発言リアル過ぎて怖いよ・・・」

酎「一人の男をめぐる女の嫉妬から・・・なんてのもあるけどな。」

鈴木「と言うことは黄泉をめぐって二人が争い、かっ!!となったどちらかが犯行を・・・」

蔵「何言ってんですか。どうやってこの男でもめろって言うんです。」

躯「もめる要素なんかあるわけないだろ。この男に。まぁ、あえて挙げるとするなら金銭トラブルだろ?」

蔵「異臭物陳列罪とかもありますよ?この人の足ファブリーズ効きませんから。」

鈴木「では黄泉に恨みを持っている人物が・・・」

酎「あっ、やべ!!だったら俺犯人かも!!」

凍「なら俺もだ。」

鈴駒「オイラも。」

死「俺も候補だな。」

鈴木「給料が三年経った花火よりもしけてるからな。」

躯「恨みと言う点ならオレも容疑者だな。」

蔵「それじゃあ魔界の住人が全て容疑者じゃないですか。」

死「ちっ・・・犯人を絞るどころが一気に容疑者が増えてしまった。」

陣「ん?」

凍「どうした?陣。」

陣「なんかこの仏さん指でつーっと何か書いてるだ。」

死「何!?こ、これは・・・!!」

「ダイニングテーブル!!」

蔵「ダイイングメッセージですよ刑事さん。」

陣「あれ?」

凍「これはきっと被害者が犯人を伝えようとしているんだ。」

鈴駒「えーっと・・・ほ・う・れ・ん・そ・う・・・ほうれん草?」

酎「なんのこっちゃ?」

死「ったく・・・どうせ書くなら簡潔に犯人の名前を書けばいいものを・・・『鈴木』ってな。」

鈴木「貴様と言う者は!!同僚を疑っているのか!?」

死「貴様は部下、いやれっきとした下僕だろうが。心配するな、これしきの事で俺のお前に対する認識が変わる訳でも無し。」

鈴木「あのな・・・」

躯「そんな事よりほうれん草が先だろ?」

鈴駒「ある意味どっちもどっちな優先順位だよ。」

凍「奥さん、何か心当たりは?」

蔵「さぁ・・・ただいきなりワケの分からない事をする事から言えば自然ちゃー自然ですね。」

飛「まったくもってろくでなしファザーだな。」

凍「何にせよこんなくだらない事でも犯人に繋がる有力な手がかりとしなければならないんだ。

頭を使って考えるしかないだろ。コレをご覧の皆様も一緒に推理してみてくれ。」

躯「皆様って誰だ?」

酎「うーん・・・うーん・・・」

鈴駒「うーん・・・ほうれん草・・・」

陣「むー・・・」

死「はぁ・・・」

凍「死々若やる気ないな・・・」

「はっ!!」

凍「どうした!?」

鈴木「何か考えついたのか!?」

酎「うんうん言ってたらうんこしたくなっちまった。奥さん、わりぃけどトイレ貸してくれvv」

死「馬鹿かあいつは・・・」

鈴駒「今頃気づいたの?」

鈴木「おい、トイレの半径5メートルに立入禁止のテープ貼らんと!!」

鈴駒「そうだ!!でないとオイラ達まとめてあの世行きだよ!!」

蔵「ああ、うちのトイレ特別な香りのする花置いてますからラフレシアクラスでなければ消臭は完璧ですよ。」

凍「いや、あいつはそれをはるかに凌駕する・・・」

躯「この付近の住民に避難勧告出した方がいいんじゃないか?」

陣「わかっただ!!」

死「何がだ?陣。」

陣「ほうれん草の意味だべ!!オラピーンと来ただ!!」

飛「ほう。頭では幽助と同レベルなお前がな。」

躯「お前だってそんなもんだろ?」

飛「・・・」

鈴木「してほうれん草の意味とは!?」

陣「それはきっと仏さんが夕飯にほうれん草のおひたしが食いたくて奥さんに買って来てもらいたかったんだべ!」

凍「・・・・・・・・どーいう発想なんだそれは・・・」

陣「その証拠に冷蔵庫の野菜室にほうれん草が入ってなかったし奥さんの買って来た買い物袋にも

ほうれん草はなかっただ・・・(ごっつ真面目な表情で)」

鈴木「・・・うむ!!見事に陣らしい考え方だ!!」

鈴駒「陣ならではだよね。」

死「陣にしか出来んな・・・」

凍「一生懸命考えたんだな。よくやったぞ陣。」

陣「むー、オラの推理外れだべか?」

凍「そんな事はない。ピッチャーが内角コースに投げたつもりのボールがセカンドに飛んで行ったようなもんだ。」

鈴駒(180度外れてるって事だね・・・)

陣「うー・・・いっぱい頭使ったから眠くなってきただ・・・」

凍「奥さん、申し訳ありませんがおふとん貸してもらえませんか?」

蔵「どうぞ、二階の修羅の部屋で寝てください。修羅もちょうどお昼寝してますから。」

死「こんな時に寝てるのか息子は・・・」

凍「もしかして息子さんが犯人を目撃しているのでは?」

蔵「いえ、修羅は一度寝るとお腹が空いたりしない限り俺が起こさないと起きませんから。

亭主が起こそうとするとそれは見事なキックが炸裂しましてね・・・普通に起こせばいいのに

無理矢理キスしようとするから・・・俺もそこにカンフーハッスル並のキックをするんですけどね・・・」

躯(どのみちこうなる運命だったんじゃないのか?)

飛「だったら今回も黄泉が無理矢理起こそうとして蹴られたんじゃないのか?」

死「いや、そういう痕跡は見あたらない。」

蔵「ほうれん草・・・ほうれん草を漢字で書くと菠薐草・・・菠薐は今のペルシャ・・・

ほうれん草はペルシャ発祥・・・ペルシャ・・ペルシャ猫・・・そうか!!猫だ!!

犯人は猫をかぶった人物です!!」

凍「これまた強引な・・・」

蔵「いいえ間違いありません!!犯人は猫かぶりの得意な奴です!!」

死「それじゃあ貴様じゃないか!!」

黄「いや!!蔵馬は猫かぶりで無く狐かぶりだ!!」

鈴駒「死体が起きた!?」

黄「何なんだねお前達は?人の家で。」

鈴駒「何って、あんたが殺されたって言うから来てやったんでしょうが!!」

死「何勝手に起きてやがる!貴様はきちんち死体らしくしていろ!!」

黄「何を言ってるんだ!?私はこうしてちゃん生きているだろうが!!」

躯「ちっ・・・」

凍「『ちっ・・・』てアンタ・・・」

蔵「ちょっと黄泉!何頭から血流してんですか!!床が汚れたでしょうが!!」

黄「貴様!!亭主より床が大事なのか!?」

蔵「あったりまえでしょう!!この家であなたは『我が家で大事な物ベスト10』にノミネートすら

されてないんですから!!」

鈴木「鬼だ・・・」

修「む〜・・・パパうるさいよ〜、お昼寝も出来ないじゃない。」

黄「修羅!お前だけだよ・・・お前は私の誇りだよ・・・」

蔵「俺にとってあなたは埃(ほこり)です。」

「だまらっしゃい!!」

陣「う〜ん、アレ?何で黄泉復活してるだ?」

酎「ゾンビじゃねーの?」

凍「どうでもいいが何で血を流して倒れてたんだ?」

黄「えっ?ああ・・・それは・・・」



−回想−



蔵「それじゃあ俺買い物に行ってきますね。」

修「蔵馬ママお買い物?僕も行きたーい。」

蔵「すぐ帰って来るからむさ苦しいパパと遊んで待っててね。お菓子も買って来るからvv」

修「足も臭いけどね。分かった。僕お留守番してる。」

蔵「良い子ですね。修羅はvv」

修「パパ何して遊ぶー?」

黄「よし、じゃあキャッチボールをしよう。」

蔵「ふっ、ありきたりですね。」

黄「だったら5歳にも満たない息子と麻雀するのが自然なのか・・・?」

蔵「いえ別に。じゃあこの砲丸投げ用の置いて行くんで用途を守って正しく遊んでください。」

黄「すでに使用方法を間違えてるじゃないか・・・」

修「パパ早くやろー。」

黄「分かった分かった。」

蔵「じゃあ行って来ますね。」

修「行ってらっしゃーい。じゃあパパ行くよー、それっ!!

黄「あっ、蔵馬。夕飯にほうれん草のおひたし食べたいからかっ・・・ゴン

修「パパ行くよって言ったでしょ!んもうー・・・パパ起きて、パパ。パパ!」

ぐごー・・・・

修「あ〜あ、パパヨダレ垂らして寝ちゃった。つまんないの・・・じゃあ僕もお昼寝しようっとvv」



黄「と言うワケなんだ。全く、息子もいつの間にこんな力が付いたやら・・・」

修「パパがぼーっとしてるのが悪いんだよー。」

蔵「そうですよ。たかが遊びされど遊びですよ?」

黄「そうだ、蔵馬、ほうれん草買って来てくれたか?」

蔵「ああ、すっかり忘れてました。」

死・凍・鈴駒「・・・・・・」

蔵「刑事さん、ホントにすみませんでした。どうです?一緒に晩ご飯でも?」

陣「食うvv」

酎「酒もあんのか?」

死「はぁ・・・俺達来る必要あったか?」

凍「無かったな・・・だがまぁ何も無くてよかったじゃないか・・・

俺達は事件を解決する事が仕事だが、事件を未然に防ぐ事も大事だろ?」

死「凍矢・・・そんなきれいにまとめるなよ・・・」







飛「アホらしい結末だったな。」

躯「被害者がアホだからな。」







死「とまぁ、今回はこんなしょうもない事件だったが、この世に鈴木がいる限り、俺達は戦い続けねばならん!!」

鈴駒「っていうか身内にいるのね諸悪の根元。」

凍「身内って言うな。極力他人でいたいから。」

陣「なぁなぁ、いつカツ丼食えるだ?」

凍「陣、俺達はカツ丼を食べるために刑事をしているんじゃないんだぞ?」

酎「まっ、いいんじゃねぇの?さ〜て、次はどんな事件が待ってるやら・・・」

鈴木「シナリオによると・・・○○が○○をしてと言う事になってるが・・・」

死「全く、俺達に安息は無いな・・・」




新たな事件に続く・・・