『真冬の夜の悪夢・・・』



陣「怪談かぁ・・・オラあんまり得意じゃないべ・・・」

凍「だから妖怪が幽霊だのお化けだの怖がるんじゃない・・・」

陣「しかも会場が百足だし・・・」

凍「雰囲気は『いつもより余計に出しております』って言うほど出るな・・・」

躯「よく来たな。まぁ、気楽に聞いてけ。」

陣「躯が怖い話するだか?」

躯「まぁな。ちゃんとろうそくも立てたし、いい感じだろ?」

凍「何がいいんだ何が・・・」

躯「それではこれから百足特製百物語りを始める・・・」

陣「ごくっ・・・」













鈴駒「さて、こちらもやって参りました特設会場。」

死「ここ・・・浦飯の家じゃないのか?」

温「いらっしゃーい!!カワイイお客であたしも嬉しいわvv」」

鈴駒「浦飯のお母さん・・・」

死「ここでどんな肝試しをしろと・・・」

温「あら聞いてない?ここであたしと肝勝負よ。」

死「肝勝負?」

温「あたしと飲み比べして先にイッちゃった方が負け〜♪」

鈴駒「オイラまだ現役バリバリの未成年なんですが。」

温「気にしない気にしない!だって妖怪にお酒飲んじゃダメって法律は無いでしょ〜。」

鈴駒「無いとかあるとかの問題じゃないと思ってくださいな・・・」













幽「ところ変わって、俺達も特設会場に飛んで参りました〜っと。」

飛「どこだここは・・・」

幽「何だ。ここ俺ン家の近所のセブンイレブンじゃん。大当たりってか?」

飛「引いたくじに何て書いてあるんだ?」

幽「おっ、そういえばまだ見てなかったな。えーと、『写真を撮れ』だってさ。」

飛「写真だと?それのどこが肝試しなんだ?」

幽「心霊写真撮って来いって事か?セブンイレブンでカメラ買って。」

飛「心霊写真と言っても何を撮ればいいんだ?」

幽「何かお題も出てるぜ?えっと、『螢子ちゃんと躯の入浴シーンを撮って来い』・・・」

飛「なっ・・・・!!」













黄「それにしても、お前とコンビを組んでる時点で恐怖体験だぞ。」

酎「お互い様だろうが。んで?何をすりゃいいんだ?ってかここどこだ?」

黄「蔵馬の家だな・・・人間界の。こんなトコで何をすればいいと言うのだ?」

酎「何て書いてんだよ?何々?『蔵馬の部屋へ行け』コレの何が肝試しだ?」

黄「あいつが企んでると言う事事態が肝試しだからな・・・」

酎「まっ、入っていいんなら入らせてもらおうぜ。」

黄「ああ・・・」













幽「蔵馬・・・なんつーお題を・・・」

飛「・・・・・・」

幽「螢子の風呂なんか覗いたら・・・」

飛「貴様ら幼馴染みなのだから一緒に風呂に入った事ぐらいあるだろ?

だからお前が行って試練達成して来い!」

幽「出来るか!!お前だって躯と今一番親しいんだから命がけで撮らせてもらえよ!!」

飛「そんな事出来るか!!」

幽「・・・・・」

飛「・・・・・」

(コレ撮ったら俺達が霊になっちゃうな☆)

(ああ・・・)

(No!!って言えるのも、勇気だよな☆)

(もちろんだ!!)

(コレをクリア出来ないって事は、チキンじゃなくて、

ジェントルマンだよな☆)

(その通りだ!!)

※幽助&飛影、自らリタイアを表明













温「こらこらこらあああ!!いい若い男がコレくらい飲めなくてどーすんの!

もっとぐいっと行きなさいぐいっと!!」

鈴駒「どうするもこうするもオイラ日本の法律では飲んじゃいけない位若い男の子なんですけど・・・」

死「アンタが飲み過ぎなんだと思うぞ・・・」

温「何まだ酎ハイくらいで弱気な事言ってんの!あたしにとって酎ハイなんて水みたいを

通り越して霞みたいなモンよ!きゃはははははは!!」

鈴駒「コレ絶対酎向けだったよ・・・ひっく・・・・」

温「でもまぁ、アンタ美人だから酔っぱらって乱れる姿見てみたいわ〜vv脱げ脱げ〜♪」

死「何言ってるんだアンタ・・・」

鈴木「そうだ脱げ脱げ!!」

斬!!

死「言っておくが俺はどんな状態でもお前は斬れるからな・・・」

温「ハイハイ、飲む手を止めないvv幽助はコレくらいじゃ倒れないわよ〜。」

死「あいつも未成年だろうが・・・」

鈴駒「この家日本の法律が適用しない・・・・・・・」


※数分後、日本酒とっくりで三本でダウンを宣言













酎「ここが蔵馬の部屋か。結構綺麗だな。」

黄「油断するなよ。足下に地雷仕掛けててもおかしく無いからな。」

酎「でもコレで何が肝試しなんだ?別に怖くもなんともねぇな。」

黄「この狭い空間にお前と二人きりでいなければならないと思うと発狂モノだよ。」

酎「何か面白いモンねぇかな♪日記とかよ。」

黄「おい、人の机の引き出しをいじるものではないぞ。」

酎「あっ。おめぇの通帳。」

「何だと!?」

酎「しかも印鑑まであるぞ。」

黄「蔵馬め・・・いつ持ち出したんだ?コレは返してもらうからな!!」

シュル・・・

酎「シュル?」

シュルシュル・・・

黄「シュルシュル?」

植物がしゅるしゅる〜・・・

酎・黄「しゅるーっ!?」

酎「何じゃこりゃああ!?」

黄「コレは・・・!蔵馬の捕獲用植物『カラムンデス!!』」

酎「何だその『写るんです』みてぇな名称は!ちっきしょー!!全然放れねーし取れねぇ!!」

黄「無駄だ。コレは千切っても焼いても撫でても放れはせん!!」

酎「じゃあどうすりゃいいんだよ!?」

黄「方法が・・・無いわけでは無い・・」

酎「ならさっさと教えろよ!!」

黄「・・・・・接吻・・・」

酎「は?」

黄「接吻すると外れる・・・」

酎「・・・・・嘘だろ?」

黄「・・・・・・本気と書いてマジ・・・」

酎「・・・・・他に逃れる手段は・・・?てかその外せる方法から逃げる術は・・・?」

黄「ヴェーゼ・・・キス・・・キッス・・・口づけ・・・初めてのチュウ・・・」

酎「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


※三時間後、男達は我慢とプライドの一線を越えた・・・・・

いや・・・越えねばならなかった・・・!!













躯「・・・そこにあったのは腐った肉片だったのです・・・」

陣「ひぇ〜・・・」

凍「何て事だ・・・」

躯「賞味期限はとっくに過ぎてしまっていたであろうそのお買い得豚肉は見るも無惨以上に

異臭を放ちながら冷蔵庫に佇んでいたのです・・・」

陣「もったないべ〜・・・」

凍「何て事だ・・・豚肉はせいぜい冷凍庫で一ヶ月だと言うのに・・・」

躯「コレで63話目だな。あと37話もあるぜ。」

凍「くっ・・・聞くに堪えん家事の失敗談だ・・・」

躯「よーし、64話目行くぜ?今度のはもっと酷いぜ・・・色落ちしやすいジーンズと白いTシャツを

一緒に洗っちまった話だ・・・」

陣「お気に入りのシャツが〜・・・」

凍「くっ・・・白いモノと酎のパンツは単独で洗うのが洗濯の基本ではないか!」

躯「ふっふっふ・・・さぁ、どんどん行くぜ・・・」



※77話目、『家庭菜園のミニトマトがカラスに全滅させられた話』で脱落













蔵「はーいvv皆さんお帰りなさいv真の肝試しはどうでしたか?」

鈴駒「えっろね〜、なんらもうぴろぴろなの〜。」

蔵「おやおや、鈴駒そんなに酔っぱらっちゃって。」

死「お前のせいだろうが・・・」

蔵「陣達もダメでしたしね。」

凍「主夫として聞くのもためらう怪談話だった・・・」

陣「百個全部聞けなかったべ・・・」

蔵「幽助と飛影に至ってはいきなりリタイア。」

幽「おめぇ俺達殺す気か?」

蔵「滅相もありませんよ。」

躯「何だ?どんな肝試しだったんだ?」

飛「・・・・・・知らん。」

躯「何だよオレにも言えないのかよ?」

蔵「むしろの躯に言えないかと。」

躯「は?」

「蔵馬ー!!」

蔵「まぁ、いつでも出来る肝試しですのでじっくりゆっくりどうぞvね?飛影♪」

飛「お前な・・・!!」

蔵「幽助もねvv」

幽「巻き添え喰らわす気か!?」

陣「じゃあ結局クリアしたのって・・・」

鈴駒「酎と・・・」

凍「黄泉・・・?」

躯「ほぉー、伊達に一番中年してないな。」

黄「ほっとけ!!」

鈴駒「でもさー、お宅らの指令って何だったワケ?」

黄・酎「聞くな!!」

陣「蔵馬ー、酎達のお題って?」

蔵「聞きます?」

黄・酎「言うな!!」

躯「何人に言えない事やらかしてんだよ?」

蔵「まぁ、そんなワケで、残念ながら優勝は酎&黄泉になってしまいました。」

酎「残念って何だよ。」

蔵「それではお二人さん、蔵馬特製世界旅行へ行ってらっしゃいvv」













黄「いやぁー、世界一周旅行なんて久し振りだなvv」

酎「初めてだろうが。まずはどこから行くんだ?」

黄「えーと、蔵馬に作った旅行日程表によると・・・」

酎「よると?」

黄「皿屋敷第三小学校の女子トイレの三番目。」

「は!?」

「何故小学校の女子トイレに行かねばならんのだ!?」

蔵「やだな〜。肝試し=怪談=七不思議。トイレの花子さんは基本でしょう?」

黄「こんな世界一周旅行があってたまるか!!」

蔵「えっと、この後は日本全国の心霊スポットを回って、中国でキョンシー体験、

イタリア行って真実の口にかまれる恐怖体験フルコース!!」

黄「もっと賞品らしい旅行よこせ!!ハワイ旅行とか温泉旅行とか!!」

蔵「じゃあ湯煙殺人事件体験を。ちなみに被害者あなたで。」

「するか!!」











一方・・・

鈴木「ふっふっふ・・・浦飯の母からもらった死々若の酔っぱらった姿の写真セットvv

さて、じっくり拝見すると・・・」

死「・・・・・・・何だ?それは・・・」

鈴木「コレか?コレは死々若のあられもない姿のメモリアル・・・げっ!!本人!!」

死「さぁvv鈴木も死ぬ気で肝試ししようかvvちょっとこっちにおいで・・・」」

鈴木「いやあああああ!!」



ちーん・・・



陣「凍矢ー、トイレ付いて来てくれだべ〜。」

凍「いい歳して何言ってるんだ・・・一人で行って来い・・・」

陣「だって鈴木が庭で血だらけ吊られてて不気味だべ。」

鈴駒「別に血だらけでなくったって不気味じゃない。」

死「あいつなら便器から顔出すかもしれんな。」

陣「あぅ・・・なぁなぁ、付いて来てくれってば〜。」

鈴駒「便器から顔出してたらそのまま流しちゃいなよ。」

死「便所がつまる。」











躯「なぁ、本当に何してきたんだよ?」

飛「何もしとらん・・・」

躯「だから。お前と浦飯が辞退する位のだったんだろ?どんな指令だったんだよ。」

飛「だから・・・それは・・・」

躯「それは?」

飛「それは・・・それは秘密、秘密のアッコちゃん・・・」

躯「・・・・・何言ってんだお前・・・」

飛「別にいいだろ!お前には関係無い。」

躯「何だよその言いぐさ。オレは何もお前に隠してないのに・・・」

飛「・・・うっ・・・」

躯「別にお前がチキンだって言ってるんじゃないのに・・・」

飛「躯・・・」

躯「ほら、言ったらオレのとっておきのお前の入浴中の写真やるから。」

「いつ撮ったあああ!!」












小説ネタアンケート第三位のネタでした〜。私怪談とかホラーが苦手野郎なので

(顔はお化け屋敷で即採用される)

肝試しした事無いんですよね・・・怖いの見てる時は平気なのですが、見終わった時のフラッシュバックが

怖い・・・そういうの見た時に限って夜中にトイレ行きたくなっちゃうんですよね・・・

そういや小学校の時みんなこっくりさんやってましたね・・・

怖いモノ系には一切参加しない(出来ない)殿なのでした・・・

チキンでもいいもん・・・KFCもモスチキンも好きだもん・・・