幽「らっしゃ〜・・・おっ！躯に飛影じゃん！！食いに来たのか？」

躯「よお、浦飯。この前言ってた『らーめん』と言うものを食いに来たぞ。」

幽「そっかそっか。んで飛影は？」

飛「コイツのお守りに（おもり）に来ただけだ。貴様の作ったモンなぞ食いたくない。」

躯「別について来いなんて言ってないんだけどな。」

幽「飛影、素直に躯と２人きりでデートしたいって言え・・・ぐはっ！！（ラーメンどんぶり直撃）」

飛「余計なことはいい！さっさと作って食って帰るぞ！！」

躯「飛影、何をそんなに怒ってるんだ？腹減ってるのか？」

幽「そうそう、人間腹怒ると怒りっぽくなるんだよな♪遠慮しねーで俺の手料理を味わえって。」

飛「俺は妖怪だ。貴様の料理を食うくらいなら蔵馬の薬草入りのメシを食った方がまだマシ・・・じゃなかった・・・」

幽「陣達が蔵馬のメシ食った後に川の向こうの花畑でばあちゃんが手招きしてたって言ってたな・・・」

躯「あの世の一歩手前だな。」

螢「幽助ー、頼まれてた材料買って・・・あれっ、飛影君だー、久しぶり〜。」

飛「フン・・・」

幽「おっせーぞ螢子、客来てんのによー。」

螢「うっさいわねー、あたしだって家の手伝いとか勉強があんのよ！！・・・ってその女の人、

飛「・・・違う・・・」

幽「ピンポーン♪コイツが飛影の上司で飼い主の元三竦みの躯で〜す！！」

躯「お前が有名な浦飯の彼女か。初めまして、躯だ。」

螢「へぇ〜、あなたがあの躯さんなのー。バカ幽助はともかく飛影君でも全然歯が立たない位強いって言う・・・

でもこんな美人な人だとは思わなかったな。あっ、雪村螢子です。初めまして。」

躯「飛影の記憶で少し昔のお前を見たことがある。そのときよりもずっときれいに成長したな。

よかったな浦飯、こんなかわいい彼女がいて。」

幽「ぜーんぜん！！コイツ昔から野蛮で凶暴で全然女っ気ねぇの！！躯の方が断然美人だし、スタイルいいぜ！！」

躯「お前みたいな元気有り余ってる奴には彼女ぐらいの女でないとつとまらないと思うぜ？」

飛「全くだ。元国王が女の尻にしかれてるなんて笑い話にしかならん。」

螢「へぇ、こんなバカでも国王になれるんだ。じゃああたしにでも出来るわね。」

幽「けっ、おめぇなんかにつとまるかよ。」

躯「いや、なかなかいい王サマになると思うぜ？オレにでも出来たんだからな。」

螢「そうよそうよ。歴史の中で女王が成功した例は多いんだから。やっぱり国を治めるのは男より女の方がうまくいくのよ。

ねぇー、躯さん？」

躯「全くだ。」

螢「躯さん、飛影君、こんなバカのラーメンだけど遠慮しないで食べてね。もちろんタダでいいから。」

幽「てめぇー！勝手にタダにしてんじゃねぇよ！！飛影！キッチリ払えよ。」

飛「なんで俺が。それに俺は食わん。躯が食うんだから躯が払えば良いだろ。」

躯「例に倣って魔界の金でも良いのか？」

幽「珍しいだろうけどこっちじゃ使えねぇしな。飛影ならこっちの金持ってんだろ？」

螢「そう言えば魔界にも銀行ってあるの？っていうかスーパーとかコンビニみたいなお店ってあるの？」

飛「無い。欲しいモノは基本的に奪う。」

螢「すごい経済なのね・・・」

飛「幽助、請求書は蔵馬に送っとけ。蔵馬に払わせる。」

躯「良いのか？そんなコトして。」

飛「どうせそのまま黄泉に請求するだろう。経費とか言って。」

躯「なるほど。」

黄「へっくしょん！！」

修「どうしたのパパー。風邪？」

黄「いや、平気だ。誰かオレの噂でもしているんだろう。」

妖「黄泉様、最近出納の計算が合わないのですが・・・」

黄「ん？ずいぶん経費が落とされてるな・・・そういえばオレの通帳もなんだか知らないうちに引き落とされてたな・・・

残高がずいぶん減っていた・・・」

修「パパー、見て見てー、蔵馬にいっぱいお菓子買ってもらった〜。あとコレ人間界で流行ってるゲームだって。」

黄「よかったな、修羅。それにしても蔵馬は学生なのに金持ちだな。」

妖「きっとsoft●ankですな。」

幽「んで、どれにするよ？醤油・塩・みそ！とんこつは無いけど。」

躯「んー。よくわからんがいろいろ種類があるんだな。」

飛「フン。とんこつがないとはな。それでよく屋台が引けるな。」

幽「じゃあとんこつの本場がどこだか言ってみろよ。」

飛「フッ、簡単なことだ。博多だろ？」

幽「じゃあ場所は？」

飛「・・・どこだっていい。早く作れ。」

幽「開き直りやがって・・・」

躯「飛影、お前らーめん食ったことあんのか？」

飛「蔵馬の家でな。」

幽「初心者なら醤油でいいんじゃね？」

躯「そうか？ならそうするとするか。」

飛「フン、醤油とはな。素人はこれだから。」（全世界の醤油ファンの皆様に謝罪。てか私も醤油派）

幽「てめぇ、醤油をバカにすんなよ！？そういうおめぇは薄口醤油と濃口醤油どっちが塩分高いか知ってんのか！？」

飛「フッ、簡単なことだ。濃口のが濃いに決まってるだろ。」

幽「ぶっぶー！！はっずれ〜！！薄口のが濃いんで〜す！」

螢「濃口は塩分20％で薄口は濃口より2％塩分多いのよ・・・」

幽「何だよ飛影、ンなことも知らなかったのかよ？」

躯「飛影、お前が無口なのって、余計なこと言って墓穴掘らないためなのか？」

飛「・・・そんなことはどうでもいい！さっさと作れ！蔵馬の家では三分で出来たぞ！」

幽「それインスタントだし作れねーのはまだお前が注文してねーからだろ！！」

飛「みそでチャーシューだ！さっさとしろ！！」

幽「へいへい、かしこまりました〜。」

躯「その鍋に入っているのが"らーめん"か？」

幽「これはスープだ。骨とか野菜でダシとるんだ。」

躯「その骨人間のか？」

幽「鳥とか豚だよ・・・人間のダシって旨いのか？」

躯「さあ？いつも直食いだからな。」

螢「躯さん人間食べるの？」

幽「心配すんなって螢子。オメーの脂肪満載の肉じゃうまくねーからな〜。」

螢「何ですって・・・？あんたの賞味期限の切れた肉より美味しいわよ！」

幽「あんだとー！？」

躯「ふふっ、こんなかわいい女じゃもったいなくてオレには食えないな。」

螢「躯さん、コイツ食べちゃ駄目よ？お腹壊すから。」

飛「安心しろ。そいつの肉なんか金払われても食いたくない。」

幽「けっ、飛影の肉だって喰ったら食中毒まっしくぐらだぜ。つーかその髪の毛で胃に穴が開きそうだぜ。」

飛「ふん、貴様こそその頭に塗りたくった整髪料で胸焼けがするぜ。」

幽「ほいっ！！出来たっと！！お待ちどうさん〜。」

躯「これが"らーめん"か。いい匂いがする。」

幽「それと、ほい、はし。」

躯「？　一本で食うのか？」

幽「いや割れよ。割り箸だから。」

飛「躯、そこのコショウよこせ。」

躯「どれだ？」

飛「その赤いふたのヤツだ。」

躯「ああ、これがコショウか。ホレ（ボチャン）（どぼぼ）。」

飛「何故フタそのものをとるんだ！？こんなに入れて食えるか！！」

躯「あっ、フタ開けなくてもこの穴から出てくるのか。画期的だな。」

螢「うわ〜、コショウラーメン・・・」

幽「いや故障ラーメンだろ。」

飛「『コショウは小粒でもピリリと辛い』と言うんだぞ。どうしてくれるんだ・・・」

螢「それは山椒・・・」

飛「・・・」

躯「分かったよ、悪かった。オレのと交換してやるからそれでいいだろ？」

飛（まさか、コイツチャーシューを狙ってわざとコショウをぶちまけたんじゃ・・・

コイツ肉には人一倍汚いからな・・・←人のコト言えない）

躯「飛影？」

幽「おーい、早く食わねーと伸びちまうぞ。」

飛「今日のところは勘弁してやる・・・次は許さんぞ。」

躯「と言うことはまた食べに来るってコトだな？」

飛「・・・（／／／）！！いいからさっさと食え！」

躯（ホントにコイツはからかいがいがある・・・しかし肉はよこさないヤツめ・・・）←確信犯

それじゃいただくとするか。」

螢「どうぞ召し上がれ。」

躯「（ちゅるちゅる）ほぉ、なかなか美味いな。形は小腸を細くしたみたいだけどこっちの方が美味い。」

幽「それってほめてんのか・・・？飛影はどうだ？旨いだろ？」

飛「・・・こしょい・・・」

螢「仕方ないよ・・・瓶一本分入っちゃったから・・・」

躯「しかし浦飯に料理の才能があったとはな。飛影と同じで闘いの事しか考えてないと思ってたがな。」

幽「今時料理くらい出来ないとな。コイツんち食堂やってていつも食ってたからな。うまいんだぜ、

おっちゃんの作るメシ。娘には全然遺伝されて無いけどな。」

螢「何ですって！？こっちだってアンタに食べさせるゴハンなんて無いわよ！！」

躯「二人とも本当に仲がいいな。」

幽・螢「「どこがっ！！」」

躯「喧嘩するほど仲がいいってな。お前らの子どもも早く見てみたいものだな。」

螢「なっ、何言ってんの躯さん！！こんなバカ二人も手に負えないわよ！！」

幽「全くだぜ！俺に似てハンサムで強くて男前なガキならともかく、コイツに似たガキじゃ家庭内暴力勃発だぜ！！」

躯「照れるなって。式には呼んでくれよ？飛影と二人で行くからさ。」

螢「もー、そっちこそ結婚しないの？飛影君プロポーズしないの？」

飛「プロポーズ？（プロの坊主？）」

螢「結婚を申し込むコトよ。早くしないと躯さん美人だから誰かに盗られちゃうかもしれないわよ？」

飛「ぶっ！！」

幽「きったねーな飛影！ラーメン吹き出すなよ！！しかもジャストミートに俺を狙いやがって！」

飛「何故俺がそんなコトしなくちゃならん！！それにコイツが誰と結婚しようがコイツの勝手だ！！」

躯「じゃあお前と結婚することも勝手なんだな？」

飛「当たり前だ！！・・・ん？貴様今何言って・・・！？」

躯「あー、らーめんはおいしいな〜。」

飛「躯！ごまかすな！！」

幽「なっさけーねぇな、飛影。逆プロポーズされてるぜ♪」

飛「うっ、うるさいっ！！元はと言えばお前がはっきりしないからだろ！その女と結婚するのか！？ しないのか！？」

幽「こんな凶暴女嫁にする男なんていねぇからやさしい〜俺が旦那になってもいいんだぜ？」

螢「あ〜ら、そっちこそお嫁さんに来てくれる人なんて全宇宙にだっていないんだから

仕方なくしてあげてもいいわよ？そうしたらあたし全世界の女性の救世主だわ。」

飛「全くだ。」

幽「俺達の事はほっとけ！つーかオメェらこそ結婚する気あんのか！？」

躯「一生しないだろうな。それに年齢のせいかな・・・」

螢「躯さん、年の差なんて関係ないわよ？」

躯「いやー、何百年と年が離れてると男と言うより息子みたいに見えてな。もしくは弟とか？」

飛「何だと・・・？貴様、だったら黄泉とでも奇淋とでも結婚しちまえ！！」

躯「誰が黄泉なんかと・・・でも修羅が子どもっていうのは魅力的だなー。

黄泉なら経済力あるしなー。亭主関白なんて嫌だからそういう点では奇淋も悪くないな。」

幽「奇淋とは何百年と同居してるしな♪」

飛「・・・」

螢「飛影君、結婚は勢いよ！」

飛「・・・帰る。」

幽「何だよ飛影、逃げんのか？」

飛「俺は食い終わった。だから帰る。それの何が悪い？」

幽「普通はここでお勘定すんだけどな。」

躯「はあ、食った食った。ごちそうさま。いや〜、＋痴話喧嘩で腹いっぱいだぜ。」

飛「食ったなら帰るぞ。やはりコイツの所に来るとろくなことがない。」

幽「何だよ〜。もっとゆっくりしてけよ〜。」

飛「帰ると言ったら帰る！躯、さっさとしろ！」

躯「分かったって。せわしねーな。じゃあな、浦飯、螢子。」

幽「おう！また来いよ。次は金持ってなー。」

螢「いつでも遊びに来てねー。」

躯「ふふふ・・・」

飛「何がおかしい？」

躯「いや、あの二人おもしろいなと思って。」

飛「夫婦喧嘩やったら絶対女の方が勝つな。」

躯「お前もオレに負けないくらいになったら・・・」

飛「何だ？」

躯「いや、何でもない。そんな日は来ないからな。」

飛「ふん・・・相変わらずワケのわからん野郎だ・・・」