鈴木「と言うわけで作戦会議続行だ!」

「おう!!」

死「その前に凍矢の誕生日っていつなんだ?」

陣「明日。」

鈴駒「明日っ!?」

死「と言うことはお前いきなり悩んでたんだな・・・」

鈴木「明日だろうが来年だろうが構わん!!実行あるのみ!!」

鈴駒「そりゃそうだけどさ。と言うことは速攻で決めなきゃだね。」

死「まずケーキはいいとして他に何を出す?」

鈴駒「と言うよりオイラ達が何を出せるかって言うのが問題だけど。」

陣「んだべ・・・ゴハンはいっつも凍矢が作ってくれてるだしな・・・」

鈴木「案ずるな!!料理なら私が・・・」

「お前絶対料理をするな!!料理に触るな!!

料理に箸(はし)を付けるな!!いいな!?」

鈴木「箸もっ!?」

死「俺達が料理を作った時点で凍矢が病院送り決定だからな。」

鈴駒「あの世行きの間違いじゃない?」

陣「むー・・・!!困ったときの第二弾!!」

死「何だ?」

陣「料理名人に聞く!!」

鈴駒「作ってもらうんじゃなくて?」

陣「オラ自分で作った物食べてもらいてぇだ!」

死「それが命取りなんだがな・・・」

鈴駒「じゃー料理名人て言うと・・・」











ドンドンドン・・・

螢「ん?誰か来た?」

幽「普通窓叩くか?」

螢「あんたの周りに普通な人少ないでしょ?」

幽「はっきり言うなよ。悲しくなるだろ・・・まぁ、窓から入ってくると言えば飛影か躯か・・・」

鈴木「と見せかけて畳の下から参上!!」

「きゃああああ!!」

鈴木「ふははは!!見事に引っかかったな!!」

「フェイントかける意味がどこにあんだよどこに!?」

鈴木「別に意味などない!!」

「ないならすんなよ!!」

死「すまんな。コレの事は完全に無視して話しを進めてくれ。」

螢「この人コレ扱いなんだ・・・」

陣「螢子ちゃんに料理を習いに来ただ♪螢子ちゃん料理得意だべ?」

幽「いきなり何なんだよ?」

鈴駒「明日凍矢の誕生日パーティやろうって事になってさ。」

螢「へぇー、凍矢君誕生日なんだ。で、どんなもの作りたいの?」

死「俺達が作っても腹を壊さないもの。」

幽「簡単なようで奧が深いな・・・」

螢「(普段何作ってるんだろ・・・)じゃあお寿司取ったら?出前で。」

死「うちにそんな金はない。第一陣の腹を満たすのに何貫必要だと思っている?」

鈴駒「悲しいね・・・」

螢「そっか・・・じゃあシンプルなので簡単なので失敗が無くて安くて時間が掛からなくて

お腹いっぱい食べられるもの・・・」

幽「いっそマックとかモスとかロッテリアにしちまった方がいいんじゃねぇか?」

螢「そうなっちゃうね・・・」

陣「ダメだべ!ちゃんと手作りしたものを食べさせたいんだべ!」

幽「愛だけど哀だぜ・・・」

螢「じゃあ・・・誕生日にって言うのはちょっとアレだけどカレーは?」

陣「カレーなら簡単だべか?」

螢「よっぽどな事をしない限りはね。」

死「そのよっぽどな事をしでかしても全然おかしくない輩(やから)がいる場合は?」

螢「何とも言えないわね・・・」

鈴駒「まぁその辺はどっかに縛り付けておけばいいんじゃない?」

鈴木「そんな縛るだなんて・・・vvあっ、でも・・・死々若になら・・・vv」

死「何だ?豚の角煮になりたいって?」

鈴木「・・・・・」

鈴駒「いいんじゃない?カレーでさ♪」

死「そうだな。家計にも優しいし。」

鈴木「死々若は優しくない・・・」

死「今頃気が付いたのか?」

陣「じゃあカレーで決定!!螢子ちゃん、失敗しないでおいしく作れる方法教えて欲しいだべ!!」

螢「分かった。じゃあ今メモに書くからちょっと待っててね。」

陣「サンキューだべvv」

幽「そういやケーキはどうするん?やっぱ誕生日の定番だしよ。」

鈴木「えっ?私と死々若のウエディングケーキ?そんな・・・まだ式場だって決めてないのに・・・」

死「お前話の腰を折るのもいい加減にしろ。」

螢「じゃあおいしいケーキの店も書いておくね。」

鈴駒「何から何までありがとねv」

陣「あ、あともう一個お願いだべ。」

幽「何だ?」

陣「明日準備してる間凍矢を連れ出してて欲しいんだべ♪」

幽「OKOK!任せとけ♪」

螢「はいコレ。レシピ。頑張ってね?」

「うんっ!」









陣「たっだいま〜。」

凍「遅かったな。どこまで行ってたんだ?」

酎「お〜、帰ってきたか。俺一升瓶30本空けちまったぜぃ♪」

鈴駒「ホントに飲んだくれてたよこのオッサン。」

酎(んで?計画はばっちり立てられたか?)

陣(おうっ!!明日決行だべ!)

鈴木(明日の衣装はどうしよう・・・和風で行くべきか洋風で行くべきか・・・やはり特注すべきか・・・)

死(包帯でもグルグル巻いてろ。)

鈴駒(ちょっと!明日の主役は凍矢なんだからね。)

凍「?お前らまた何をコソコソと・・・」

鈴木「凍矢のスケベ!!」

「はぁっ!?」

死「スケベは貴様だ!!」

凍「・・・何でもいいが夕飯にしよう。」

陣「うんっ♪」











−翌日−






陣「よっしゃ!!今日は頑張るだぞー!!」

鈴駒「おお!!」

凍「何を?」

鈴木「愛だ!!」

「はぁっ!?」

酎(浦飯、作戦決行だ!!)

幽(了解)「凍矢ー。」

凍「幽助?どうしたんだ?こんな朝早くから。」

幽「いやー、凍矢君に勉強で聞きたい事があって。」

凍「・・・勉強?」

幽「何だよ?俺が一切質問せずに何でも解ける様な秀才君に見えるか?」

凍「いや、お前でも勉強と言う物をするのかと思って・・・」

幽「何でもいいんだよ。早く俺ン家に行って+30点を現実の物としてくれ♪」

死(それでも赤点なんじゃないんだろうか・・・)

幽「あんだー?何か言いたそうだな死々若?」

死「いや・・・」

幽「そんじゃあ行くべぃvv」

凍「えっ・・・!ちょ、幽助・・・」

鈴木「よし、作戦の第一段階はコレで良いだろう。ではNEXT MISSION!!」

陣「買い物に行くだべ!!」











鈴駒「えーと、カレーの材料だね。」

死「まずはにんじんと玉ネギとじゃがいもと・・・」

鈴木「シェービングクリームとお肌のうるおいパックと・・・」

鈴駒「うん、それはいらないね。」

陣「次は肉♪肉♪」

酎「いっそ豚一頭突っ込むか〜?」

鈴駒「それじゃあ豚骨スープじゃんよ!!」

陣「豚骨ラーメン・・・(じゅる・・・)」

鈴駒「陣ちゃん、ヨダレヨダレ。」

死「さて問題は・・・」

酎「味の決め手と言えるカレールー!!」

鈴木「それならば心配無用だ!私のラボに行けばスパイスがたーんまりとある!コレを調合すれば・・・」

鈴駒・酎・死「「「絶対使用不可!!」」」

鈴木「何故だ!?」

鈴駒「賞味期限が一ヶ月過ぎたヨーグルトより危険だからだよ!!」

「全くだ!!」

陣「みんな店の中で漫才しちゃダメだべ〜。」

酎「漫才っちゅーかな・・・」

陣「にしてもカレーっていっぱい種類あるだな〜。」

鈴駒「そういや何味にする?」

鈴木「カレー味!!」

死「あったりまえだろうが。」

鈴駒「・・・何口って言えばいいの?」

陣「オラ甘口が好きだな〜。」

死「俺は中辛。」

酎「俺は激辛。」

鈴木「何だ何だ。みんなてんでバラバラじゃないか。」

鈴駒「そう言うお前は?」

鈴木「ハヤシライス味!!」

死「お前退場。」

陣「凍矢は何味かなー・・・」

鈴駒「意外と激辛派だったりして。」

鈴木「いや、ここは可愛くカレーの王子さま風で・・・」

死「あのな・・・」

鈴駒「間とってやっぱり中辛?」

死「まぁ妥当だな。」

陣「じゃあ、コレ?」

鈴木「待て待て。メーカーにもちゃんとこだわらねば!」

酎「そんなに違うもんか?」

鈴木「全っ然違う!!例えるなら私の脚線美と酎のすね毛満載の足位の違いがある!!」

鈴駒「味噌クソ一緒じゃん。」

死「ここでその発言は危険だぞ鈴駒・・・」

鈴木「恋をしてる奴なら『こくまろ』を狙うべきだ。」

鈴駒「何で?」

鈴木「『こくまろ』と言う名は『告(コク)りまくろう!』の略で『こくまろ』なのだから!!」

鈴駒「んなワケあるか!!」

酎「『こく』と『まろやかさ』を売りにしてるから『こくまろ』なんだろうが!!」

陣「じゃあ定番のバーモントにするだか?」

鈴駒「個人的な意見としてはバーモントって外で食べるのが一番好きなんだよね。」

死「キャンプと言えばバーモントだな。」←(私の場合です。ハイ。)

陣「むー、難しいだな〜・・・」













凍「と言うわけで、ここはこうなるんだ・・・・」

幽「・・・ありえなくね?」

凍「ありえるも何もこれ以外の答えは無いぞ?」

幽「いや!!他に何か答えがあるはずだ!!」

凍「だからここの答えは一つしか無いんだって!」

螢「どう考えても三角形の合計は180度よ?」

幽「いや!どこかに第四の角があるはずだ!」

凍「それじゃあ四角形になるだろうが・・・」

幽「じゃあ次の問題!」

凍「+30点どころか−30点になりかねないぞ・・・」

螢「それは大丈夫よ。どうせ初めから0点だからこれ以上は下がりようが無いわ。」

凍「そんな・・・俺の手には負えんぞ・・・」

幽(ちっ・・・『家庭教師のトライ』作戦も限界だな・・・よし、ここは・・・躯、躯!次の作戦だ!)

躯(了解)

凍「幽助?」

プルルル・・・

螢「あっ、電話。はい。あっ、躯さん!えっ?ええ、いますよ。凍矢君電話。」

凍「何で俺がここにいる事を知ってるんだ・・・?」

幽「つべこべ言ってねーで出ろぃ!」

凍「もしもし?何の・・・分かった。今行く・・・」

螢「何だって?」

凍「『南極体験をしてみたいから来い』って・・・」

幽「そっかー、躯の頼みじゃ行くしかねぇよな?」

凍「なんか俺操作されてるような・・・」











陣「ふー、何とか材料は揃ったべ。」

鈴駒「あんまり迷いすぎてレトルトカレー買うとこだったよ。」

酎「あぶねーあぶねー。」

鈴木「では次はケーキだな。」

死「彼女の書いてくれた店はこの辺だな・・・」

鈴駒「あっ、あそこじゃない?」

陣「んじゃあレッツゴー!」



店員「いらっしゃいませ〜。」

鈴木「う〜ん、私によく似合うスイーツなか・お・りvv」

死「お前からは変態臭しかしない。」

陣「いっぱいあるだな〜・・・(じゅる)」

鈴駒「陣、またヨダレヨダレ。」

酎「誕生日用って言ったらこっちの丸い奴だな。」

店員「バースディケーキですか?でしたらこちらになりますね。」

陣「あっ、コレだべ!」

鈴駒「おいしそうだね〜。」

店員「サイズはどうなさいます?5号から10号までありますよ。」

「いっちばんでっかいのくださいっ!!」

鈴木「大胆だな、陣。だがウェディングケーキにしては小さいぞ?」

死「ウエディングケーキじゃない。」

店員「お名前は何て入れますか?」

陣「凍矢!」

店員(とうや?珍しい名前ね・・・)「かしこまりました。少々お待ち下さいv」

陣「お願いしますだ!」

鈴木「ああ・・・死々若、私達のウエディングケーキはどんな風にするvv?」

死「ウエディングケーキから離れろ。どうせ作る必要ないから。」

酎「万が一式をあげる時は樽酒(たるざけ)たんまり用意してくれよな♪」

死「だから無いって・・・」

店員「お待たせしましたー。これでよろしいですか?」

陣「うんっ!あんがとだべvv」

店員(かわいい・・・)「こちらがろうそくになりますね。」

鈴木「ろうそく・・・なんて淫猥な・・・コレでムチがあった日にはもう・・・!」

死「誰か蔵馬からあのムチ借りて来てくれ。」

陣「えへへ・・・凍矢喜ぶだかなー?」

鈴駒「喜ぶって、絶対。」

死「ああ・・・」














凍「どうだ?極寒気分は?」

躯「うーん、微妙に絶妙。」

飛「何だその感想は・・・百足内を凍りづけにまでしたのに・・・」

躯「今朝方ふと極寒地獄と焦熱地獄どっちがきついかと思って。

冷凍庫に入ってる食材ってこんな感じなんだな。

お前らはどっちがきついと思う?」

黄「お前の性格が一番きつい・・・」

凍「黄泉・・・すっかり氷の彫刻と化して・・・」

躯「こういうのはいろんな奴から意見を聞くもんなんだよ。」

凍「そうか・・・?」

躯「じゃあ次は焦熱地獄行ってみようか。飛影、あぶれ。」

飛「恨むなよ黄泉。」

黄「私を犠牲にするな!!」

躯「発展に犠牲は付き物だ。」

飛「体の良い生け贄にされたな・・・」

躯「純粋な興味だよ。」

凍「まぁ、コレで黄泉も溶けるだろう・・・」