鈴木「ではこれよりオペを開始する。」
鈴駒「オペじゃないよ。クッキングだよ。」
酎「俺達の場合あんまかわんねーじゃねぇか?」
陣「とにかく始めるべ!他にもやる事あるだしな。」
死「お前、やる気はともかく前回みたいな事になるなよ?」
陣「前回って?」
死「凍矢にお粥を作った時に右手で右手を切っただろう。」←『凍矢が風邪を引きました』を参照
陣「大丈夫だべ!オラだって成長して・・・(ザクッ)」
鈴駒「やっちゃった・・・右手で右手を切るリターン・・・」
陣「・・・今度こそ!」
酎「もうやめとけっ!!」
死「野菜を切るのは俺に任せろ。お前は鈴木を見張ってろ。」
鈴駒「確かによく切れるけど刀でってのは・・・」
死「これが俺流だ。」
鈴木「死々若!私にもやらせろ!こう見えても包丁さばきはなかなかなモノなのだぞ!」
死「じゃあ玉ネギ切ってろ。」
鈴木「ふっふっふ。任せろ。見よ!!この包丁さばき!!そして涙!!」
鈴駒「ちょっと、涙しみこませないでよ。」
酎「えっと、何々、まずは玉ネギを炒めてっと・・・陣、バター取ってくれぃ。」
陣「んと、あっ。バター無いだべ・・・」
鈴駒「そういえばこの間切らしたっけ。」
酎「じゃあマーガリンだマーガリン。」
陣「大丈夫だべか?」
酎「平気平気♪どっちも似たようなもんだ。大は小を兼ねるって言うだろ?」
鈴駒「それ用途違うって!」
死「大同小異とも言うがな・・・」
酎「にしてもいびつな野菜達だな。」
死「うるさい。鈴木の顔だと思って黙って炒めろ。」
鈴木「ああっ、酎、もっと優しく炒めんか!もっと愛情を込めて!!」
酎「ああ!?男の料理は大胆にいかねーとダメなんだよ。」
鈴駒「大胆って言うより無謀に近くない?」
陣「でもコレぐらいで足りるだかな?少なくないだか?」
鈴駒「まぁカレー屋さんにしたら足りないけど一般家庭だったらコレで充分しょ?」
死「じゃがいも50個、にんじん40本、玉ネギ30個、豚肉2kgが一般家庭用のカレーの材料か?」
鈴木「ちなみに一般的に4人分を作る場合はじゃがいも3個、にんじん1本、玉ネギ1個、肉400グラムでいける。」
死「まるで山形の芋煮だな・・・」
陣「だっていっぱい作ればいっぱい食えるべ?」
死「限度があるだろ限度が・・・」
鈴駒「切るのも一苦労だよ・・・」
酎「えーと、肉も野菜もいい色になったら水を入れろだとよ。」
陣「いえっさ!!」(ドボボボ)
死「水もバケツで入れるのか・・・」
鈴木「強火で煮込んで沸騰したら弱火と・・・うーむ、カレーもなかなか手の込んだものだ・・・」
鈴駒「この後20〜30分くらい煮込むって。じゃあこの間にご飯炊こうよ。」
陣「炊きたてご飯!」
死「このカレーを食べるのに一体飯はどれくらいいるんだ?」
鈴駒「一つ言えるのはここにあるお釜じゃ足りないって事だよね。」
酎「じゃあ外で飯盒(はんごう)使って炊いてこいや。」
陣「なんかホントにキャンプみたいだな♪鈴駒行くべ♪」
鈴駒「死々若、鈴木が変な事しないように見張っててね。」
死「当然だ。」
陣「ご飯炊いて来たべ〜♪」
酎「ごっくろぃ〜。こっちは今からカレールーを入れるところだぜぃ。」
陣「わぁ〜、カレーの匂いだべ〜♪」
鈴駒「いよいよカレーだね♪」
鈴木「ここで蜂蜜とリンゴを投入!」
陣「うまそうだべ〜vv」
死「鈴木の変な薬が入ってないからな。」
鈴木「何を言う!!(ふっふっふ・・・ここに秘密のスパイスがあるのだよvv・・・これは仕上げに・・・)」
死「鈴木、その左ポケットに入ってるビンよこせ。」
鈴木「な・・・何の事で・・・?」
死「いいから出せ。」
鈴木「こっ、これは秘伝のタレだ!そう江戸時代から続く老舗(しにせ)の・・・」
鈴駒「タレ!?」
酎「何の老舗だよ・・・」
死「薬だな?」
鈴木「断じて違う!」
死「なら俺の目の前でそれを一気飲みしろ。」
鈴木「・・・・・あっ!!いけない!賞味期限切れてた!」
鈴駒「江戸時代からのなんでしょ!?」
酎「今さらだろうが!」
陣「それ入れたらおいしくなるだか?」
死「なるわけないだろ。」
鈴駒「陣もそろそろ疑うことを覚えようよ。」
死「そんなこんなでカレーが出来上がったぞ。」
鈴駒「・・・見た目はカレーになったね。」
酎「匂いもカレーだぜ。」
死「問題は味だな・・・」
陣「オラ味見するだ。(ぺろっ)・・・うまい!」
鈴駒「じゃあオイラも・・・あっ!カレーの味!!」
酎「これでコロッケの味がしたら大問題だろ。」
死「食べられる味ならまだいいがな・・・」
鈴木「う〜ん、インドの懐かしい味がする!!」
死「お前インド行った事無いだろ。」
鈴駒「インドにこういうカレーないし。」
鈴木「いいのだ!それっぽければ!!」
陣「やっぱ螢子ちゃんに聞いて正解だったべ♪」
鈴駒「もし螢子ちゃんに聞かないで作ってたら何が出来上がってたんだろうね。」
死「おぞましい話だ・・・」
鈴木「では次は部屋のラッピングをしようではないか!」
酎「飾り付けって言えよ。」
鈴木「うーん、花はこの辺で良いかな?」
死「コレは何の花だ?」
鈴木「蔵馬からもらってきたのだ。キレイだろ?私に似て。」
死「花は綺麗だ。花はな。」
酎「蔵馬からってのが怖いんだよな・・・」
陣「普通の花だって言ってただよ?」
死「あいつの普通も鈴木の普通も普通ではない。」
鈴駒「どうしようもないね。」
陣「よっしゃ!!これで完成だべ!!」
死「あとは凍矢が帰って来るのを待つだけだ。」
凍「・・・・・」
躯「どうした?そんな暗い顔して・・・黄泉をいたぶったのがそんなに罪悪感感じるか?」
凍「いや・・・」
飛(感じてないのか・・・)←自分だって
凍「何か俺・・・あいつらに避けられてるような・・・」
躯「何を言っている。そんなわけないだろ?」
凍「昨日からなんかあいつらよそよそしいんだ・・・俺何かしたのかな・・・」
飛「あのマッドサイエンティストじゃあるまいし。」
躯「・・・あいつらに嫌われるのがそんなに辛いか?」
凍「・・・もともと好きとか嫌いとか考えた事は無いが・・・」
飛「・・・」
凍「あいつらと一緒にいると楽しいのは事実だな・・・いろいろ問題はあるけどな。だから・・・
寂しくはあるな・・・」
躯「そうか・・・まぁ原因がお前に無いわけでは無いがな・・・」
凍「えっ・・・?」
躯「帰ってあいつらに聞くんだな。原因をさ。」
凍「・・・・・原因って・・・?」