『中学生日誌〜学生はつらいよ〜』 二時間目


キーンコーンカーンポーン(?)




ガラッ

凍「起立、礼、陣着陸!!

陣「ほえっ?もう二時間目だべか?」

死「だからあまり遠くまで行くなと言っただろう。」

黄「そういう問題か。全く、このクラスでまともな号令は一度たりとも聞いたことが無いな。」

凍「俺も言ったことがないからな。残念だがこの面子では言える時は来そうもない。」

幽「黄泉ー、今日は何やんの?」

黄「先生を付けんか先生を。」

修「パパー、なんか面白いのがいいvv」

黄「コラvvちゃんと座ってなさい修羅vv」

躯「さっさと授業始めろよバカ親父の反面教師。」

黄「やかましい!!貴様こそさっさと授業をしろ!!でなければ幼稚園からやり直して来い!!」

躯「お前こそ有糸分裂期の前期からやり直して来るんだな。じゃあ、お前ら頑張って寝るんだぞ。」

黄「いちいち小中学生がまだ習わない事を・・・」←そうなのか?

鈴駒「お前ら寝てていい宣言までして行ったしね。」

黄「まぁいい、お前達もああいう大人になりたくなかったら一生懸命勉学に励む事だな。」

躯「だからってお前の様にはなりたくないがな。」

「いいからさっさと行け貴様は!!」

凍「黄泉、あと10秒程で飛影が夢の世界に誘(いざな)われるから始めるならさっさとしろ。」

幽「ってかもうすでにいっちまってね?」

黄「分かった。今日はいろいろな文学について復習していきたいと思う。今ままでやって来た事を思い出しながら行こう。」

幽「えっ?何か習ったっけ?」

「教えただろうが!!俺が汗水血涙ヨダレを流して!!」

幽「わりぃ!もう過去の事になっちまった。」

凍「体中から体液と呼べる体液全て流しながら教えてたのにな。」

幽「まぁ大事なのは未来だから未来を大事にしていこう♪」

「じゃかしい!!」

修「内容は覚えてないけどパパ鼻水も垂らしてたよね。右の方から。」

幽「そうそう、その後鼻ちょうちんも2回できてさ♪」

陣「んでくしゃみでそのちょうちん割れたべ。」

黄「何で肝心な事は全くインプットされないで生きていく上では全く必要のないどうでもいい事ばっかり覚えているんだ・・・」

死「そういう脳みその構造をしているんだろ。」

凍「忘れたことはまた覚えればいい。何度も繰り返して覚えるのが勉強だからな。」

黄「おお!!何と素晴らしい事だ!!ちゃんと聞いたかお前達!!」

「聞いたけど実行する脳みそは持ち合わせてない!!」(きっぱり)

陣「オラもだべ!!」

黄「そんなキレイさっぱりしっかりくっきり清々しく言うな。悲しくなって来るだろうが・・・うぅ・・」

修「パパ泣かないで?いい歳なんだから。」

死「お前がどんなに涙を流したって変わらないものは変わらない。」

修「そういうのをしょぎょーむじょーって言うの?」

凍「・・・どうだろうな。」

黄「よし、心機一転、0からのつもりで授業を始める。」

幽「マイナスじゃねぇの?」

黄「ほっとけ!まずは文学と言えば清少納言の『枕草子』だ。これのおさらいから行くぞ。では飛影。」

飛「さらばだ・・・」

黄「いきなり別れを告げるな!!俺の問いに答えてから行け!!」

鈴駒「行っちゃっていいの!?」

黄「飛影、枕草子の冒頭だ。『春は』?」

飛「春だ・・・」

黄「・・・そうだな・・・春は春だな。」

陣「そうだべ。春は冬じゃないだ。」

飛「春は春眠に限る・・・ぐー・・・」

黄「分かった・・・では浦飯。」

幽「ほーい。」

黄「春は?」

幽「あけぼの。」

黄「おお!正解だ!!では夏は!?」

幽「朝青龍。」

ガゴッ←教卓に頭突き「いつから相撲の話になったんだ枕草子は!!」

幽「えっ?だって秋は高見盛冬は琴の若じゃねぇの?」

黄「いないだろうが平安時代に!!」

幽「でも春は当たったじゃんvv上出来上出来vv」

陣「オラ春はばけものだと思ったべ。」

凍「どういうストーリーになるんだそれは・・・」

死「冒頭の冒頭がばけものじゃなぁ・・・」

鈴駒「残りの三つを聞くのも怖いよね。」

黄「・・・では次のに行こう。今度は宮沢賢治だ。雨にも負けず・・・」

幽「螢子のビンタには勝てず・・・」

死「鈴木の思考回路にも付いていけず・・・」

鈴駒「酎の足の臭さに堪(た)えられず・・・」

凍「世間に負けた。。。いえ、貧しさに負けた・・・」

黄「凍矢、それは昭和枯れすすきだ・・・若い子は知らんぞ、その歌。」

修「一気に暗いムードになっちゃったね・・・」

黄「で、では気を取り直して次のに行くぞ。次は最近野口英世に代わった千円札の人と言えば?」

幽「聖徳太子!!」

死「それは一万円だろうが!!」

凍「と言うかお前夏目漱石より聖徳太子がしっくり来るって歳いくつだ!?」

修「パパー、僕一万円札見たこと無〜い。」

飛「ふん、貧乏教師が。」

黄「やかましい!!子供に大きな金は必要ない!!」

躯「持ってないんだろ。一枚やろうか?(万札ピラピラ)」

黄「いるか!!消えろ貴様!!」

躯「消えたのはお前の貯蓄だろ。」

黄←図星「・・・・・いいから授業に戻るぞ。それでどさくさに凍矢が言った夏目漱石の話になるんだが、

夏目漱石はたくさんの小説を書いている。例えば我が輩は」

躯「年である。」

「黙れと言ってるだろうが!!」

飛「事実なんだからしょうがないである。」

死「その通りである。」

凍「正解は『我が輩は猫である』だ。」

陣「そうであるか♪」

黄「全く、どうしていつもいつも邪魔しに来るんだあいつは・・・」

蔵「なら次は俺が口出しに来ましょうか?二時間目は授業無くて暇なんです。」

黄「お前まで来るな!!俺の立つ瀬が無くなるだろ!!」

飛「初めから無いだろそんなもの。」

黄「お前ら・・・そんなに俺をいじめて楽しいか?」

死「楽しくはないがやりがいは見出している。」

黄「見出すなこんな事で!!委員長!!少しは注意しないか!!」

陣「なぁ〜オラ腹減っただべ〜。」

凍「次の休み時間まで我慢しろ。早弁にはまだ早すぎる。」

黄「・・・・・チャイムはまだ鳴らないのか?」

鈴木「何!?私と死々若の結婚式を挙げた教会の鐘が聞きたいとな!?仕方ない!死々若、

もう一度チャペルウェディングと行こうか!!」

陣「へっ?鈴木と死々若って結婚してただか?」

死「するわけないだろ!!貴様は一人で脳内結婚してきやがれ!!」(鈴木を一本背負い)

鈴木「あああああああああ!!!」

ゴーン

黄「よし、どこぞの寺の鐘が鳴ったな。今日はここまでだ。」

鈴駒「いいの!?あんなんで!?」

陣「凍矢大変だべ!!年越しそば食わなきゃだべ!!」

凍「違う!あれは除夜の鐘じゃない!!」

飛「何でもいい。授業は終わったんだろ?俺は寝る。」

鈴駒「飛影ずっと寝っぱなしだったじゃない・・・」

蔵「ふふ、いくら眠くても俺の授業は眠れませんよね?飛影。」

飛「くっ、蔵馬!!」

蔵「まぁ眠れないと言うより寝かせませんけどvv」

飛「・・・・・・」

蔵「みんな、次は俺の授業だから宿題やってない人は慌ててやってくださいねvvやってない人には愛のムチですからvv」

陣「凍矢!ノート見せてくれだべ!!」

凍「もう手遅れじゃないのか・・・?」

幽「大丈夫!!『何とかなる!!何とかせねばならぬ!!何とかしてよ凍矢君!!』と言う言葉がある!!」

凍「聞いたことないわ!!」

陣「凍矢頼むべ〜。」



三時間目に続く・・・