幽「てなワケで!やって来ましたお祭り会場ってか?」
螢「せっかくだから雪菜ちゃん達も誘ってくれば良かったね。」
躯「そうだなー。」(飛影をチラリ)
幽「今からでも呼ぶかー?」(飛影ににやり)
飛「・・・・・・このクソ暑いのにあのクソ暑い潰れ顔まで呼ぶ気か。」
幽「雪菜ちゃんは涼しいぞー?」
飛「・・・・・貴様も打ち上げてやろうか・・・?何がいい・・スターマインかナイアガラか・・・
好きなのを選ばせてやる・・・」
躯「飛影、冗談だ(てワケでもなかったり)。こんな所で妖気立ちこめさせるな。」
幽「そうだぜ飛影、花火にはまだ早いって。」
飛「昼に上げる花火だってある・・・」
螢「さてと、幽助に全部払わせる事として、何から見ようか?」
幽「俺スポンサー前提かよ。」
飛「払え。」
幽「何様だてめぇは。まずは腹ごしらえだろ。出店って奴は食欲そそるぜぃ☆」
螢「お祭りと言ったらまずは焼きそばでしょ。あー、でもクレープも捨てがたいな。」
幽「俺はイカ焼きとフランクフルト、お好み焼きも忘れちゃいけねーな♪」
飛「もんじゃ焼き・・・」
螢「こだわるね飛影君・・・」
幽「オメェ絶対スイカの種全部ほじくってから実を食べるタイプだろ。」
飛「知るか。」
螢「ねーねー、躯さんどんなの食べたい?」
躯「そうだな、なんかオススメがあったらそれを食べたいな。」
螢「じゃあやっぱり焼きそば食べよ♪と言うわけで買って来て幽助。」
幽「何で俺なんだよ。自分で買えよ。俺だって自分のを買いに・・・」
螢「だって幽助がお金出すんだから。」
躯「魔界に遊びに来たら黄泉におごらせてやるからさ。」
幽「ちぇっ、しょうがねぇーな。飛影は?」
飛「たこ・・・」
幽「たこのお面が欲しいのか?売ってかなー?」
飛「たこ焼きだ!」
幽「初めからそう言えって。誤解招くぞ?」
飛「貴様が勝手に誤解してるんだろ。」
躯「飛影、おごってもらうんだから少しは口を慎めよ?」
飛「ふん・・・」
螢「・・・飛影君もしかして怒ってる?」
飛「・・・何をだ。」
螢「いや、さっきちょっとからかちゃったかなーって・・・怒らせちゃったらゴメンね・・・」
飛「別に怒ってない・・・」
躯「気にするな。コイツはいつもこうだから。目元なんか『24時間休まず不機嫌だ』って言ってる様なモンだからな。」
飛「生まれつきだ。」
ちっ・・・
そんな着物着てやがるから・・・
何か・・・いつもより・・・
躯の事まともに見てられやしない・・・
幽「おっまた〜。出来たて買って来たぜぃ〜。」
螢「あっ、ホントほっかほか。」
躯「すまんな、浦飯。」
幽「ほれ、おめぇのたこ焼き。」
飛「ちっ・・・青のりが足りん。なっとらん。」
幽「おめぇはどこのたこ焼き批評家だ。」
螢「躯さんどお?美味しい?」
躯「ああ。」
螢「飛影君はどう?美味しい?」
飛「っ・・・っ・・・・」
躯「どうした?飛影。」
飛「っ・・・・・・・・・・」
幽「飛影、意外と猫舌?」
躯「熱いのか?だったらオレが手伝ってやるよ。一個もらうぞ。」
飛「・・・ほへいなはへほふふは!!」
訳:余計な真似をするな!!
躯「何だよ、十個も入ってるなら二つくらいもらったっていいだろ?」←要求が増加
幽「そんなに一気に頬張るからだっての。だから一個もらうぜ?」
飛「はんへほふはふ!!」
訳:何でそうなる!!
幽「何でって、お前のその辛い熱さを少しでも和らげてやろうとした俺の気持ちだろ?」
螢「だったら幽助もう一パック買ってくればいいじゃない。そうしたらあたし達も食べられるし。
躯さんが五個で、あたしが五個!」
幽「俺の分がねぇじゃねーか!!」
螢「アンタはアンタで一パック買えばいいのよ。どうせ幽助のお金なんだし。」
幽「俺の金だからこそ節約してんじゃねぇか!」
躯「おいおい、お前等こんな人前で夫婦喧嘩繰り広げるなって。目立って・・・」
陣「凍矢〜、オラアレも食いたいだ〜!!」
凍「あれもじゃなくて全部食べる気だろ!我慢しろ!」
陣「ぶ〜、凍矢のケチんぼ!」
凍「ケチで言ってるんじゃない!家計簿で言ってるんだ!」
鈴木「まぁまぁ、落ち着け陣。実験台になってくれたらあのバナナチョコ買ってやるか・・・」
斬!
鈴木「死々若、祭りに危険物を持ち込んではマナー違反だぞ・・・」
死「祭り会場にお前がいる方が御法度だ。」
酎「おめぇら、おとなしくしねーと屁こくぞコラァ!」
鈴駒「公衆の面前でやめてよね!すでに足から禍々しい悪臭漂ってんだから!」
躯「・・・・・どっちが目立ってる・・かな・・・?」
飛「どちらも五月蠅いだけだ。」
躯「そう言うな。祭りははしゃぐモンだろ?」
飛「そう言って俺のたこ焼きを何食わぬ顔で食うな・・・」
躯「大丈夫、美味いから。」
飛「誰もそんな事聞いてない・・・」
躯「ん?浦飯、みんなあっちに集まって行く様だぞ。」
幽「おっ!もうすぐ始まるな。場所取りしねぇと。」
躯「ふー、暑い中熱い物食べたから冷たいのが欲しいな。」
飛「人のを食っておいて何をしゃーしゃーと・・・」
躯「何だ焼きそば食いたかったのか?あいにくすでに全部食ってしまったぞ?」
螢「じゃあ何か冷たいの買ってくるね。幽助、お金。」
幽「ガキかおめぇは。」
螢「いいからさっさと出す!」
幽「へいへい。」
躯「この光景どこかで見るよな。」
飛「黄泉のトコだろ。」
螢「はい、かき氷買ってきたよー。」
躯「・・・かき氷って言うとあんまりいい思い出がないな。いつぞやの温泉で。」
螢「ああ、アレはね・・・でも普通のかき氷屋さんにはわさび味とかからし味はないから。躯さんイチゴね。
飛影君はメロン。はいどーぞ♪」
躯「ああ。」
幽「なぁ、どうせならゆっくり見られるトコで見ようぜ。」
螢「ゆっくり?」
躯「なるほど、木の上なら間近で見られるな。飛影、寝るなよ?」
飛「こんなに騒がしくて寝られるか・・・」
幽「螢子、あんま体重かけんなよ?オメーの尻の重さじゃ枝が折れちまうからよ。」
螢「だったらアンタ先に落ちなさい。」
バキッ!!
幽「ぎゃあああ!!」
螢「コレなら枝も耐えられるでしょ。躯さん、今のがナイアガラの滝よ。」
躯「コレは結構なものを・・・」
飛「・・・・・・」
螢「あっ、花火始まった!」
ヒュー・・・ドーン!!
躯「ほぉ、見事なモンじゃないか。」
螢「きれー・・・」
飛「・・・・・・」
幽「た〜まや〜!!」
躯「いいモンだな。飛影、来てよかっただろ?」
飛「ふん・・・まぁまぁだ。」
螢「飛影君の『まぁまぁ』なら合格点だねv」
幽「あっ!いっけねぇ!まだ射的やってなかった!」
螢「もぉー、風情が無いんだから!大人しく見てなさいよ!」
幽「ダメでぃ!俺は祭りに来たら射的をやるって決めてんでぃ!!」
螢「全く、全然成長してないんだから。」
飛「花より団子なんだろ。」
幽「ンだとー!?飛影!射的で勝負だ!俺は『景品殺しの幽ちゃん』と恐れられてたんでぃ!」
飛「景品を殺してどうする。貴様の頭を的にしたら誰でも当てられるな。」
幽「だったら勝負しやがれ!」
飛「くだらん。」
幽「あー、そうかー、飛影ちゃん負けるのは分かってるから俺のお金を無駄にしないように
気ぃ遣ってくれてるんだー。」
飛「・・・・・・・・・・・望む所だ・・・」(プチン)
躯「あーあ、本気モードだな。」
螢「全くもう、昔っからおとなしくしてられないんだから!」
躯「それはあの二人には無理な要求かもな。」
躯「ふぅー、やっぱりいつも着てる服の方が落ち着くな。歩きやすいし。」
螢「でも躯さんすっごい美人だったよ?着て無くても美人だけどvv」
躯「おせじ言っても何も出ないぜ?」
螢「本当の事です!飛影君も何だか照れてたみたいだしvv」
躯「そうか・・・」
螢「あっ、そうだ躯さんコレあげる。」
躯「何だ?これは。」
螢「幽助が騒ぐからちゃんと全部見られなかったでしょ?だから埋め合わせvv」
躯「あ・・・埋め合わせと言えばお前に負けた分払ってなかったな。」
螢「あっ、そうだった。じゃあ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
螢「・・・・・って言うのを飛影君に聞いて、その答えを教えてvv」
躯「何でそんな事・・・」
螢「聞きたいからvv」
躯「・・・・・」
飛「おい、まだ帰る準備はできんのか。いい加減幽助の酔っ払いに付き合うのも飽きた。」
螢「もう出来たよー。じゃあ躯さん、そーゆー事でよろしく!ちゃんと負けは払ってね?」
幽「飛影!次は金魚すくいで勝負だからな!」
飛「ふん・・・問屋から大量にポイ(すくう道具)を仕入れて今から練習しておくんだな。」
幽「おめぇこそ俺がすくった金魚入れるんだから25mプール用意しておけよ?」
躯「二人とも今日はその辺にして続きはまた後日やれ。じゃあな、螢子、今日は楽しかったぜ。」
幽「俺は木から落とされたから痛かった。」
飛「それはいつもの事だろ。」