それはいきなり始まる
鈴駒「ねぇねぇみんな〜、商店街の福引きで温泉旅行が当たったよ!!」
と言うワケで温泉旅行
酎「いや〜、酒買ったら福引き券50枚もらっちまってよー、本当は三等のビール1箱が欲しかったんだけどな。」
凍「って、3千円で福引き券一枚だとしたら15万円も酒買ったのか!?」
酎「別に驚くこたぁねぇだろ。よく言うじゃねぇか、『酒は一日一ダース』って」
鈴駒「言うわけないじゃん。まぁ今回は温泉当てたからほめるけど。」
鈴木「まぁまぁ、たまにはみんなで裸の見せ合い・・・じゃなかった、つき合いをしようではないか!!
(死々若の下着姿も見たいし)それに私の美しい肉体美が拝めるのだから光栄に思いたまえ。」
死「見せるなそんなモン。目が腐る。」
凍「陣、どうした?そんな複雑そうな顔して。温泉は嫌いか?」
陣「ん・・・そうじゃなくて、凍矢が温泉に入ったらとけちまわねぇべかと思って・・・」
鈴駒「なーんだ、そんなコト気にしてたの?とけるわけないじゃん。あははは。」
陣「ほんとだべか!?」
凍「当たり前だ・・・俺は雪だるまか?」
陣「あー、よかったべ〜。じゃあ凍矢、温泉に入ったら背中流しっこするべ!」
凍「分かったからおとなしくしていろ。ここは電車の中なんだから。」
鈴木「死々若、俺達も流しっこしようではないか。」
死「分かった。お前の背中をステンレスタワシで磨いてやる。カビキラーでゴシゴシとな。」
鈴駒「それならピカピカになるね♪」
鈴木「私の美しい背中はタイルか!?ゴシゴシではなくガリガリではないか!」
死「心配するな。効果音だけはゴシゴシと言ってやる。」
酎「んな事はいいから駅弁でも食うぞ。」
陣「おお!オラも食いてぇだ!腹減っただ〜。」
鈴駒「たしか車内販売あったよね?」
酎「お〜い、姉ちゃん、こっちこっち。」
販「は〜い、お弁当ですか?各種取りそろえてございますよ。」
鈴駒「うわ〜、いっぱいあるね〜。やっぱ電車の旅の醍醐味はこれだよね。」
酎「じゃあ俺は神戸駅のワイン弁当。」
死「俺は京都駅の竹籠(たけかご)弁当。」
陣「オラはこの山形駅山形牛べごっこ弁当と福島駅のふくしまわらしこ弁当!」
鈴駒「ん〜、オイラは札幌駅SL弁当。」
鈴木「なら私はロマンあふれる小倉(こくら)駅レトロ浪漫弁当を頂こう。」
凍「どうでもいいがこの電車は何線を走っているんだ!?俺達はどこの温泉に向かっているんだ!?」
酎「こまけぇコトは気にすんなって。凍矢も早く決めろって。」
陣「凍矢どれにするだ?」
凍「・・・水戸駅印籠(いんろう)弁当・・・」
酎「以上だ。あとビール5本とジュース1本と茶4つな。」
販「は〜い毎度ありがとうございま〜す。」
凍「一体この電車はどうなっているんだ・・・日本全国の駅弁売ってるなんて・・・」
ガタンゴトンガタンゴトン・・・
・・・その頃・・・
躯「飛影。」
飛「何だ?また人間界の本を読んで・・・」
躯「温泉に行くぞ。温泉に行って美味いモン食いたい。」
飛「今度はグルメ雑誌でも読んでるのか?」
躯「んにゃ、コレ。」
飛「『湯煙旅情殺人事件』・・・何読んでるんだお前・・・」
躯「この間の礼に浦飯夫妻も誘っていくぞ。」
飛「躯、あの二人はまだ結婚していないぞ?」
所変わって。というか世界変わって。
躯「浦飯、温泉行くぞ。おごってやるから案内しろ。」
幽「お前らホントに窓から入ってくんの好きな。百足に玄関は無いのか?」
飛「だから開けてるのが悪いんだ。こんな家ではすぐ盗賊に入られるぞ。」
幽「それは大丈夫だ。盗んで質屋で高額買い取りしてくれるようなモンねぇし、
お袋の下着盗んで喜ぶ下着ドロはいねぇ・・・ぎゃっ!!」
温「なんですってー!?それが母ちゃんに言う言葉か!?」
幽「いってーな!!母親だったら息子の頭を一升瓶で殴るのか!?」
温「ほーほっほっほ!安心なさい!母ちゃんはあんたをそんなヤワな子に育てた覚えは無いから。」
飛「頭の中身は大したコトないがな。」
温「分かる飛影君?そうなのよ〜、給料日前の財布並にからっぽなのよ〜。蔵馬君とか螢子ちゃんとか優秀な子が
周りにいて影響受けないモンなのかしらね〜。」
飛「その優秀な頭脳をも覆すバカが近くにいるからだろ。」
温「んー、この子誰?あんたもしかして浮気?!螢子ちゃんというものがありながらー!!」
幽「だから瓶振り回すなって!!コイツは躯って言って飛影の上司兼飼い主だ。」
躯「そっくりな親子だな。」
温「あ〜らそうなの、よろしくね躯ちゃん♪」
躯「躯"ちゃん"って・・・」
幽「躯、コイツスゲー酒飲みだから今度勝負してみ?」
温「なーに言ってんの。勝負するのは男相手だけよ。躯ちゃん、今度幽助のおごりで飲もうね〜。」
躯「お手柔らかに・・・」
飛「どーでもいいがさっさと行くぞ。」
躯「浦飯、温泉行くだろ?」
幽「おー行く行く!飛影、実は混浴目当てだろ?」
飛「こんよく?」
温「男と女が一緒に入るお風呂のコトよ。」
飛「なっ!!(///)」飛影猛烈に赤面中
幽「それともいつも一緒に入ってるから見飽きたってか?なら躯俺と・・・」
飛「炎・・・殺・・・黒・・・」黒龍波スタンバイ
幽「冗談だって、家焼く気か?!」
温「え〜、勘弁してよ、1回焼けちゃったんだから。」
躯「浦飯、螢子も連れて行くぞ。この間のラーメンの礼もしたいしな。」
螢「幽助いるー?」
躯「ちょうど来たみたいだな。」
螢「あっ、躯さん、飛影君久しぶりだね。」
躯「螢子温泉に行かないか?」
螢「温泉!?行く行く!]
幽「コイツが入ったら温泉あふれちまうんじゃねーの?」
螢「なんですって〜?あんたが入ったらお湯が怖がってひいちゃうんじゃないの!?」
温「幽助、螢子ちゃん怒らせたら火山噴火して温泉当てちゃうんじゃないの〜?」
幽「んでどの温泉行くよ?」
躯「殺人事件が起きる温泉。」
幽「どんな温泉だよ!?温泉は疲れを取るところであって殺人犯す場所じゃないぞ!?」
躯「そうなのか?有名な温泉では殺人事件があるんじゃないのか?この本では殺人が・・・」
幽「それは本の中の話だ・・・」
躯「そっか。まあどっちでもいいさ。行っくぞ〜。」
ガタンゴトンガタンゴトン・・・
螢「はい、駅弁買ってきたよ〜。どれにする?」
幽「俺横浜駅シウマイ弁当。」
飛「もんじゃ焼きはないのか?」
螢「ごめんね、飛影君、他ので我慢して。」
幽「おっ、コレいいじゃん。新潟駅雪だるま弁当。」
飛「貴様、バカにしているのか?」
躯「じゃあオレコレにしようっと。入れ物洗ってオレの弁当箱にしようっと。」
螢「じゃあ飛影君、軽井沢駅の峠の釜飯弁当と大館名物駅鶏飯、どっちがいい?」
飛「釜飯・・・」
螢「それにしてもいろんな駅の駅弁売ってるね、この電車。」
殿初のキリ番小説です。如何なモンでしょう?今まで一番長いお話になりそうですがお付き合い頂ければ幸いです。
しかしこの電車はホントにどこに向かったんでしょうね?ちなみに作中の駅弁は今も販売中かは分かりませんが
実在のものです。何故か駅弁フリークでもないのに駅弁の本があるんですよ。
この駅弁知ってるとか、これはウチの方の駅弁やわ〜くらいに思って頂ければ嬉しいです。
この話を読んで下さってる方の中には聞き覚えのある駅弁もあるのでは?
そして六人衆の乗ってる電車と幽助達が乗ってる電車が実は同じという何とも強引な設定ですがよしとしましょう!!殿